内容説明
大航海時代への日本の窓口として、家康の旗本になったイギリス人航海士・三浦按針。東方の未知の文明国で、交易の覇権を争い宗教対立に暗躍する西欧・南蛮の冒険商人や商館員たちの様々に個性豊な人間像…やがて時代は鎖国へと。
目次
豊後にて
北極の氷山
大航海
神の名において
さむらいウィリアム
未知の国へ
セーリス司令官
平戸商館長コックス
サムライの衝突
家康の死
商館の破産
壊れた友情
帰国命令
著者等紹介
ミルトン,ジャイルズ[ミルトン,ジャイルズ][Milton,Giles]
イギリスの作家、ジャーナリスト、ロンドン在住。広くヨーロッパ、中東、日本、極東、南・北アメリカなどを取材旅行し、世界史の中の冒険や旅行などに関する作品が多い
築地誠子[ツキジセイコ]
翻訳家。東京外国語大学ロシア語科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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funuu
12
日本人キリシタンの火刑の様子などを読むと、日本人は良く言うと組織化しやすい。別の見方をすると洗脳し易い。イギリスとオランダの覇権争い。イギリス人オランダ人の間の葛藤。基本的に今も変わっていない。2016/06/12
takao
3
ふむ2023/06/28
怠
3
嵐、疫病、未開の国の野蛮人、飢えなどの危険を冒して、2年にもわたる航海をしてやってきた商人たち。野心あり過ぎです。10年して祖国の土を踏めたのは1人だけって言うのが凄い。とんでもない冒険野郎たちです。この本を薦められたときに聞いていたけれど、ヨーロッパ人が日本の先進文化に腰を抜かした、っていうのも興味深かった。ニッポン、凄いじゃん!残念だったのはウィリアムが主人公ってほどの扱いじゃなかったこと。イギリス商館長コックス伝って感じ。八重洲の由来となったヤン・ヨーステンの話ももっとあったら良かったな。2013/11/23
Wataru Hoshii
2
刊行当時に購入して積読。去年、イエズス会士やイギリス商館やオランダ商館の記録を読み、当時来日したヨーロッパ人の視点に興味を持ち再読。この本は有名なアダムズだけでなく、短命に終わったイギリス商館の物語として描かれているところが良い。なぜイギリス商館が失敗したのかがよくわかった。時代背景がきちんと描きこまれているために理解も深まる。原史料にもう一度当たりたくなった。2010/01/24