内容説明
その積極性と開明性で鷹山を凌ぐ、雲州松江藩主松平治郷と家臣団の活躍。
目次
1 雲州不伝流の奥伝
2 中老朝日千助とその用人
3 治郷の自己研鑽
4 寧日なし藩主の座
5 南海公炉辺雑話
6 二人三脚
7 世情激変
8 わが道を行く
9 有伝無伝不昧流の完成
10 不昧死す
感想・レビュー
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wasabi
1
はたして、不昧は藩主として優れていたのか、劣っていたのか。生誕250年を記念し、茶道に耽って藩費を浪費したという悪評を払う意味を込めて著されたようでもある。先代宗衍より引き継いで、朝日丹波の御立派の改革を成就させると共に、人参方に代表される殖産興業を推進し、財政を再建する。松江朝鮮人参の栽培成功に至る秘話は、実に興味深い。2007/02/01
晴山雨読
0
小説的な書き方で、歴史書か小説か迷うところ。 有能な人材登用や殖産興業などで財政再建を果たしたことが描かれている。 松平不昧というと財政再建を果たしたけど、そのお金を茶道に使ってしまったというイメージが強くあった。しかし、茶道に使ったお金というのは一部の余剰金程度であったことが書かれている。 不昧公が未だに愛されている理由がよく分かった。2018/05/31