ビザンツ帝国 生存戦略の一千年

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  • サイズ B6判/ページ数 377p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560095904
  • NDC分類 209.4
  • Cコード C0022

出版社内容情報

外部からの脅威に対して絶えず革新と順応を繰り返しながら、千年にわたり東地中海に栄えた帝国の興亡を、おもな皇帝を軸に語る。

内容説明

アジアやアラビア半島から人の波が西へと移動していく地点という、不利な条件下で国が生きのびるには、何が必要だったのか。おもな皇帝と印象的なエピソードを軸に、対外関係からビザンツ史を語る。

目次

第1章 神々の黄昏
第2章 帝国の戦略拠点
第3章 大洪水
第4章 変わりゆく世界
第5章 北方の征服
第6章 栄光の道
第7章 長い影
第8章 内なる敵
第9章 新しいコンスタンティヌス
第10章 ある老人の回想

著者等紹介

ハリス,ジョナサン[ハリス,ジョナサン] [Harris,Jonathan]
ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校ヘレニック・インスティテュート教授(ビザンツ史)。ビザンツと西欧の関係、とくに十字軍、イタリア・ルネサンス、1453年以降のギリシア人ディアスポラを専門とする

井上浩一[イノウエコウイチ]
京都大学文学部卒、同大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。大阪市立大学名誉教授、佛教大学特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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スプリント

14
ビザンツ帝国が存続した長さにしては特徴的な人物が少なく印象に残りづらかったのですが、通史として読むことで帝国の復権と生き残りをかけた皇帝たちの苦闘を知ることができました。2019/08/31

MUNEKAZ

12
ビザンツ帝国の歴史を歴代皇帝の事績から紹介した一冊。聖像破壊運動とオモシロあだ名をいじられる程度の扱いが多いコンスタンティヌス5世の武威を高く評価したり、「全盛期を築いた」と評価されるバシレイオス2世の負の遺産に着目したりと、著者の評価が独特で面白い。スラブ人にラテン人、トルコ人といった周囲の強敵たちを武力だけでなく妥協や懐柔で取り込んでいく内実の柔軟性と、ローマ帝国以来の普遍帝国という強烈な自負心の建前の同居が、ビザンツ史の魅力であることを再確認した。2018/01/27

ジュン

10
息の長い帝国を歴代皇帝を中心に紹介した一冊。帝国は軍事力のようなハードな力ではなく、文化・芸術・キリスト教解釈といったソフトパワーの行使にこだわざるえなかった。しかしこれは結果的に史上稀にみる長期の生存をビザンツ帝国にもたらした。あの手この手で他者を同化していく戦略にこそ長寿の秘密をみとめる筆者は、武力を誇りながら排他的なイデオローグを持ったナチスが12年間しか存続しなかった様を象徴的に引いている。「問うべきは、なぜ滅びたかではなく、なぜ存続できたかである」。2019/05/30

Mc6ρ助

10
『・・ビザンツ帝国は、千年を超える期間にわたって、ほぼ絶え問なく国境に圧力がかかり、侵入・包囲、戦争が不断に続く、激動する不安定な・・ 流動状態にあったなかで、ビザンツ帝国は存続し、・・もしビザンツ帝国が後世に残した遣産をひとつだけ挙げるとすれば、・・正教キリスト教でも、 ギリシア古典・・でもない・・もっとも厳しい逆境にあっても、他者をなじませ統合する能力にこそ、社会の強さがあるという教訓である。(p339)』コンスタンティヌス帝、ユスティニアヌス帝など習った世界史だけでは想像もできない東ローマ帝国の歴史2018/04/20

newborn

6
ビザンツ帝国の長い歴史を全体的に網羅している点で貴重な本です。他にも限られた通史的な本がありますが、それらは中古価格でかなりの高値なので 本書は僕がまさに出会いたかった本でした。2019/05/07

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