内容説明
いったい私たちはどうしてこんな食べ方をするようになってしまったのか。もっと美味しく安全な食べ方をしていくために日々の食べる営みの場所…家庭の台所を根本から見直そう。台所からキッチンへの一〇〇年の歩みは、「効率よく」、「美しく」であって、決して「美味しく」、「健康に」ではなかった。今どきのキッチンのありようを徹底的に批判し、台所の一万年に蓄積された「食べる営みの知恵」を掘り起こし、二一世紀の日本のあるべき「美味しい台所革命」を提案する。
目次
第1章 食べ事とは、食べ物とは、そして台所とは(大事に織べていくために―食事を「食べ事」と読んでみる;美味しい健康、食べる楽しみ―生命をいただいてわが生命歓ぶ;生命と食事―風景を食べる、大地を食べ尽くす;食べ残しのゆくえ―生ごみと芸術のはざまで)
第2章 台所のいろいろなかたち(台所の成立ちを探る小旅行―食べられる環境を求めて;うちの台所、まちの台所―ホームキッチンとソーシャルキッチン;住まい全体が台所―広がる食べ事の空間;食べられる都市―都市農耕とリサイクル)
第3章 近代日本の台所に起こった事―台所がキッチンと呼び替えられて(食べる営みのシステム―それは重要文化財;台所、この一〇〇年―台所がキッチンに変わった)
第4章 これからの台所、その設計条件―食べる一万年の知恵を(美味しい台所を実現するには―日本の風土に合った日本型台所をつくり出そう;「台所の構え」をもっと自由に―フレキシブル&エコロジカル;食べ事を大事にできる台所―生活の質を高める中心として)
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著者等紹介
山口昌伴[ヤマグチマサトモ]
1937年大阪府八尾生まれ、京都育ち。岡山、彦根を経て東京へ。早稲田大学建築学科卒。住宅設計から生活研究の道へ。専門は住居学・生活学・道具学。道具学会事務局担当理事、日本生活学会編集担当理事、日本産業技術史学会理事。主な著書に『台所の一〇〇年』編著(ドメス出版、神戸賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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