出版社内容情報
求められる役割が急激に変わる中で、歪みを抱え込み揺れる現代の会計。その本質を、実務の渦中から視点を相対化することで見抜く。
Part1 会計プロフェッションの相対化
1 IFRSの相対化
(1) 「金融・開示・取引法」優位の現代会計-経済・会計・法の総体的視点
(2) 資本主義の多様性とIFRS-英米型世界標準の史的相対
(3) 市場・企業・社会と会計-IFRSの相対視点と中小企業会計の意義
2 制度会計のハイブリッド性
(4) 「会社とは何か」と会計-誰のための会計
(5) インフォームド・コンセントとフィデュシャリー-医者・患者関係と現代会計
(6) 不確実性と現代会計-「不確実性の経済学」の視点から
3 ハイブリッドの矛盾性
(7) 貸借対照表の現代的変容-その形と方向
(8) OCIは何処から来るか-その出所と性格
(9) OCIの諸相-OCI/リサイクリングの相対化
4 プロフェッションとアカデミズム
(10) 会計の政治化と規制の経済理論-メタの視点と「理論」のあり方
(11) 現代会計の歴史性-史的システムとしての会計
(12) 概念フレームワークの制度性-会計的支配機構という見方
5 古典と現代
(13) 衣装哲学と会計の本質-「慣習」の力
(14) アカウンティングとファイナンスの交錯-岩田巌と現代
(15) 社会科学としての現代会計論-擬制資本・信用制度・株式会社論と現代会計
補遺 現代会計の変容をどう見るか-「公正価値会計」とは
付論:「計算のフレームワーク」と「情報のフレームワーク」-現代会計の変容の捉え方
Part2 対談
対談1 シャム・サンダー教授に聞く──より良い会計とは何か
か
対談2 カーネギーメロン大学にて井尻雄士先生と語る
1 会計学の学問的性格
2 アメリカの会計理論について-過去・現在・未来
3 日本の会計理論について一遣産および国際貢献可能性
4 最近の管理会計におけるFocus Shift について-多様性志向社会と管理会計
5 社会変革の力としての「情報科学」と会計-イデオロギーvs.技術革新
6 むすび-井尻理論のコアにあるもの-
あとがき
【著者紹介】
駒澤大学経済学部教授
内容説明
現代会計の正体を「相対化の視点」で見抜く。
目次
1 会計プロフェッションの相対化(IFRSの相対化;制度会計のハイブリッド性;ハイブリッドの矛盾性;プロフェッションとアカデミズム;古典と現代;現代会計の変容をどう見るか―「公正価値会計」とは)
2 対談(シャム・サンダー教授に聞く―より良い会計とは何か;カーネギーメロン大学にて井尻雄士先生と語る)
著者等紹介
石川純治[イシカワジュンジ]
1948年高知県生まれ。大阪大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学、商学)。駒澤大学経済学部教授、大阪市立大学名誉教授。カーネギーメロン大学客員研究員(1989~1990年)、クイーンズランド工科大学客員教授(2000年)。放送大学客員教授(2007年~、TV科目「社会のなかの会計」)。公認会計士第2次試験委員(2000年~2002年)、税理士試験委員(2005年~2007年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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