創元SF文庫<br> 海王星市(ポセイドニア)から来た男/縹渺譚(へをべをたむ)

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創元SF文庫
海王星市(ポセイドニア)から来た男/縹渺譚(へをべをたむ)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 688p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488732011
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

戦後最初の長編SF作家として知られた著者の、高名にして入手困難な短編集二冊を合冊し、単行本初収録の連作「浮間の桜」と短編「笑わぬ目」を加えた。巻末エッセイ=山田正紀/『縹渺譚』あとがき=今日泊亜蘭/解説=日下三蔵

内容説明

日本SFの黎明期にいちはやく長編『光の塔』を発表し、その後も無尽の博識と自在な語り口で存在感を示した天才作家。奇妙な発端が思いもよらぬ規模の展開を見せる作品群の中でも「縹渺譚」「深森譚」の連作は白眉。片田舎の孤児が思い出の女性との再会を求めさすらう物語は、著者の空前の演出のもと、忘れがたい感動をもたらす。代表的作品集を合冊し、書籍初収録作2編を加えた。

著者等紹介

今日泊亜蘭[キョウドマリアラン]
1910年東京生まれ。作家・言語学者。上智大学中退。53年に水島多樓名義で作家デビューし、同名義での「河太郎帰化」は58年に直木賞候補となった。今日泊名義で日本初のSF同人誌「宇宙塵」に創設時より参加。62年に代表作となる長編『光の塔』を発表。長らく日本SF界の最長老であった。2008年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ざるこ

53
8篇。旧かな文体で650Pと時間がかかったけど、なんとも魅力的な世界観。近寄る者が謎の攻撃を受ける「ムムシュ王の墓」富士山を割ろうかとする何かの襲来「奇妙な戦争」動き回る水「海王星市から来た男」謎はまったく思いもよらない着地点を見せて前のめりで読んじゃう。孤児である絮二郎に聞こえる不思議な声、空を流れる彗星、夢のような古代の記憶「縹渺譚(へをべをたむ)」「深森譚(しむしむたむ)」の連作は輪廻からの人探しが北海道の山に潜む妖しい施設へ導くバラエティ豊かで幻想的な物語にうっとり。SFに人情ぶっ込むとこも良き。2020/04/06

そうたそ

26
★★☆☆☆ SF作家の元祖たるレジェンド的な存在らしい……が、旧字体を駆使した幻想譚等々、ちょっと読み進めるに個人的に辛いものがあり挫折。当然名作であるらしいが、SFの元祖ってこういうものだったんだ、と思った程度。2017/11/11

阿部義彦

16
分厚いけども読みでがあって良かったです。日本SF界の黎明期の最長老、今日泊亜蘭さんの中編集です。全然古くなってないし端正な正統派な語り口、これは病みつきになりました。そして、伝奇ロマン的要素の強い連作が凄いです。時と空間を超えた恋の絆。謎の出し方が秀逸だしユーモアも溢れて人を食ってる所も微笑ましい。代表作「光の塔」も是非探して読みたいです。1910年生まれなのにモダンです。2018/12/30

あ げ こ

15
面白かった、スーパー面白かった。素晴らしい自在さ。ふらりと諸々超え超え、宇宙さえ垣間見る旅をして来た気分。「綺幻燈玻璃繪噺」と言う魔法…。術中にはまる甘美さ。魅惑の幻術、鮮やかに欺かれる喜び。ちっとも不審に思わなかった。ただどこまでも登り詰めて行ける事が楽しかった。恍惚!「縹渺譚」、「深森譚」と言う迷宮…。そのスケールの壮大さ、途方もなさ。彷徨い、巡り会い、幾度となく見失い、多くを超え、多くを生き、多くを逃し。どこまで行くのか。どこまでも広がり行くのか。繋がりの妙。盛り上がりの妙。大迫力のクレッシェンド!2018/01/22

波璃子

13
日本で最初に長編SFを書いた作者の中短編集。伝奇もので、輪廻転生や上位存在など要素がてんこ盛りの「縹渺譚」「森森譚」とSFである「海王星市から来た男」が面白かった。旧かなづかいが読みにくくて時間がかかったけど、古さも魅力の1つ。2017/10/15

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