創元SF文庫
2312―太陽系動乱〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 407p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488707095
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

衛星イオと地球から帰還したスワンは、水星の移動都市で大爆発に巻き込まれる。それは偶然の流星群直撃などではなく、何者かによる大胆にして巧妙な大規模テロ攻撃だった!

内容説明

水星の移動都市を壊滅させた隕石衝突は、偶然を装ったテロ攻撃だった!辛くも生還したスワンと土星連盟の外交官ワーラムらは、一部の量子AIが各地で見せている奇妙な動きと事件との関わりを疑う。スワンは都市再建のため訪れた地球で、悲惨な状況に衝撃を受け、地球の山積した問題を一気に解決すべく革命的な計画を立案する。一方、正体不明のテロ犯は次の一手を進めていた!

著者等紹介

ロビンスン,キム・スタンリー[ロビンスン,キムスタンリー] [Robinson,Kim Stanley]
1952年アメリカ合衆国イリノイ州生まれ。84年『荒れた岸辺』で長編デビューし、ローカス賞を受賞。92年から『レッド・マーズ』に始まる“火星三部作”を発表し、ヒューゴー賞・ネビュラ賞など複数の賞を受賞。2014年時点でヒューゴー賞2回、ネビュラ賞3回、ローカス賞6回のほか、世界幻想文学大賞、ジョン・W・キャンベル記念賞、英国SF協会賞、星雲賞など多数の主要SF賞を受賞している。現代アメリカを代表するSF作家の一人である

金子浩[カネコヒロシ]
1958年生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鐵太郎

10
水星の都市が破壊された原因とその手法、犯人をさぐるSFミステリとしての決着はわりと簡単につくのだけど、この本の真骨頂はそんなものではない。作者の構築したあり得べき未来像と、人類の精神構造のあり方。人類発祥の地としての地球の、パラダイムの変化による新しい顔。人為的に、あるいは外的要因によって、生物学的に、精神文化的に変貌していく人類という種。作者が作った、主人公たちの驚くべきラヴロマンスすら陳腐な、卑小なものに見せてしまうこの広大な宇宙という舞台は、この本だけではもったいないか。文章が冗長に思えるのが残念。2015/01/31

medihen

8
上巻で発生した大規模テロの犯人捜しと主人公のロマンスに決着が着く下巻。太陽系のあちらこちらでの主人公の「やらかし」がなんだかんだ影響して大団円に至る結末がお見事。一方で舞台のほとんどは上巻で描写されており、未来世界巡りの楽しさは上巻の方が上だったかも。2020/07/25

SINKEN

7
【総評】★★★☆☆【感想】色んな要素を詰め込みすぎた感じ。話としてはうまくまとまっていて、流石だなぁとは思うものの、目新しさは感じられなかった。シンギュラリティ後の世界については現代人はおろか未来の人でさえも予測が難しいのは思うところ。小惑星を改造?して、星間連絡艇として使うのは斬新だけど、もしかしたらありそうな気もするし、ジェンダーの壁は近い将来に収束しそうなのも分かる気がする。初めてSF読む人はついていけないかもなぁ。。2017/12/23

スズツキ

6
これはね、重度のSFファン、丁寧に読み解いていくことに快感をおぼえるような人向けですね。私のような読み飛ばし派には全く向いていません。映えるビジュアルを連想させるけど、それが脳内で全く思い描けないのは致命的ですわ。2015/02/23

すけきよ

6
【承前】水星唯一の都市を襲った、ある種不可能犯罪の裏に潜むAIの行動の追跡を縦糸に、300年後の新人類のロマンスを横糸にして紡がれていく。個人的には、このテラフォーミングはホントに面白かったし、都市を破壊した隕石衝突のアイデアも理系的奇想天外だけど、物語自体はどうかというと、これだけのページを使う話かぁ? ロマンスも、長命化・性の多岐化・惑星による肉体の変化、と容姿がよく思い浮かべられない二人なので、まるでピンとこず。主人公のスワンの性格もエキセントリックがすぎるし。そのモラルの変容もSFっぽいけどね。2014/10/18

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