ちくま文庫<br> 遺言―対談と往復書簡

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遺言―対談と往復書簡

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480435316
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

未曽有の大災害の後、言葉を交わしあうことを強く望んだ作家と染織家。残された時間を自覚する中で実現した対談と往復書簡。解説 志村洋子、志村昌司

石牟礼 道子[イシムレ ミチコ]
著・文・その他

志村 ふくみ[シムラ フクミ]
著・文・その他

内容説明

東日本大震災後、自らの仕事の根本が揺らぐように感じた染織家・志村ふくみが、長年交流のあった作家・石牟礼道子へ手紙を送って始まった往復書簡。折しも、石牟礼は生涯最後の作品として新作能を構想しているところだった。作家と染織家が新しいよみがえりを祈って紡いだ次世代へのメッセージ。往復書簡と二度の対談、遺作となった「沖宮」を収録。

目次

二〇一一(平成二十三)年(書簡)
二〇一二(平成二十四)年(書簡;第一回対談(四月二十二日)
沖宮)
二〇一三(平成二十五)年(書簡;第二回対談(五月三十一日))

著者等紹介

志村ふくみ[シムラフクミ]
1924年滋賀県近江八幡生まれ。55年植物染料による染色を始め、57年第四回日本伝統工芸展に初出品で入選。83年『一色一生』で大佛次郎賞受賞。86年紫綬褒章受章。90年国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。93年『語りかける花』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞

石牟礼道子[イシムレミチコ]
1927‐2018年。作家。熊本県天草郡に生まれ水俣市に育つ。69年『苦海浄土―わが水俣病』を刊行。73年マグサイサイ賞、86年西日本文化賞を受賞。93年『十六夜橋』で紫式部文学賞受賞。2001年度朝日賞受賞。02年『はにかみの国―石牟礼道子全詩集』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃちゃ

103
「生死(しょうじ)のあわいにあれば…みなみなまぼろしのえにしなり」『幻のえにし』と題された石牟礼さんの詩の冒頭。ご自身の近くにあった死、水俣病患者とともに歩まれた日々。まさに「生死のあわい」で生きてこられ、生涯最後の作品と位置づけて創作された新作能『沖宮』。その能装束の依頼を受けた染織家の志村さん。人身御供として海に沈む「あや」の緋(ひ)色の装束、「あや」の手を取り海底へと道行する「天草四郎」の水縹(みはなだ)色の装束。お二人の魂が見事に結実した作品は、深い霊性を感じさせ、再生の美しさに満ちて言葉を失う。2019/01/03

井月 奎(いづき けい)

48
石牟礼道子の能、『沖の宮』を中心に色彩豊かな能装束を纏うようにして染色家、志村ふくみとの往復の書簡と対談は進んでいきます。世を憂い、救いは届かぬかもしれない。その嘆きの文章、言葉の中に光と希望が見えています。苦しみの中の光、死の中の生を見つけて書き出すのです。苦しみが圧されて圧されて身を焼き焦がすような熱を持った闇の中に人の希望があることを見つけ出す。理解も難しく共感を得ることも少ないと思います。しかし自らの苦しみを噛みしめて、人の苦しみに思いを馳せるときに人は命の光を見だすのではないでしょうか。2019/05/27

ちえ

41
恥ずかしいけれど石牟礼さんの本は読メを始めてから「苦界浄土」を読んだのが初めて、志村ふくみさんに至っては全く知らなかった。読友さんのレビューで登録したままだったこの本、録画してあった石牟礼さんの最後の作品「沖宮」に関するNHKのETV特集を見た後、図書館で借りてきた。お二人の手紙と対談、言葉ややり取りが素晴らしく、もったいなくて毎日少しずつ読んだ。今の人たちって確かに表層だけで生きている、と思わされ、私も手を動かくことなんかまったくしていないよ、と・・・。お二人の他の本を少しずつでも読んでいきたい。2019/04/20

風に吹かれて

17
霊界の天草四郎の装束を臭木(くさぎ)という木の実で染め(「天青(てんせい)」と名付けられた水縹色(みはなだいろ))、乙女あやの装束は「天上の紅」である紅花で染める。石牟礼さんの能「沖宮」の衣装である。手がけたのは志村さん。自然が育んだ色は癒す力を持っていることが信じられる。→2021/11/15

ykshzk(虎猫図案房)

17
お二人の往復書簡と対談、もちろん他に記しておきたい感想は沢山あるが、敢えてこの一点を。石牟礼氏が、五十歳を過ぎるまでイギリスは海を渡って行かねばならないと知らなかった、ということ。いわゆる昨今の教養本広告は、知らないと恥ずかしいですよ、知識を付けて他者より優位に立ちましょうよ、という顔で私たちに迫ってくるが、全体と自分との繋がりを把握するためのものが教養なんだと思う。本書のお二人は、たとえ知っているべき何かを知らなかったとしても大きな全体と繋がっている。教養本を丸暗記しても太刀打ちの出来ない繋がり方で。 2021/07/11

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