ちくま新書<br> 勘定奉行の江戸時代

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ちくま新書
勘定奉行の江戸時代

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480071132
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C0221

出版社内容情報

家格によらず能力と実績でトップに立てた勘定所。財政を支える奉行のアイデアとは。年貢増徴策、新財源探し、禁断の貨幣改鋳、財政積極派と緊縮派の対立……。

内容説明

江戸幕府の財政は、初期の頃からほとんどいつも火の車。お金の問題を切り盛りした勘定奉行だが、財政だけでなく農政、交通、司法など政治機能の多くを担い、寺社奉行・町奉行とともに三奉行の一員として、政治案件の意思決定にも深くかかわった。そんな重要役職にもかかわらず、いや重職だったからこそ、家格でなく実力で、ノンキャリアの叩き上げが奉行にのぼりつめる内部昇進の仕組みもあった。社会・文化の変化・成熟、幕藩体制の揺らぎなど、江戸幕府二七〇年の盛衰を、勘定奉行の業績や素顔から解明かす。

目次

第1章 勘定奉行は幕府の最重要役人
第2章 御家人でも勘定奉行になれる―競争的な昇進制度
第3章 財政危機の始まり―貨幣改鋳をめぐる荻原重秀と新井白石の確執
第4章 行財政改革の取組み―享保期勘定所機構の充実と年貢増徴
第5章 新たな経済財政策の模索―田沼時代の御益追求と山師
第6章 深まる財政危機―文政・天保期の際限なき貨幣改鋳
第7章 財政破綻―開港・外圧・内戦

著者等紹介

藤田覚[フジタサトル]
1946年長野県生まれ。東北大学大学院博士課程単位取得退学。東京大学文学部教授を経て、東京大学名誉教授。専攻は日本近世史。『近世後期政治史と対外関係』(東京大学出版会)で角川源義賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

134
どの国でも財政を管掌する財務省の力は大きいが、江戸幕府の勘定方も司法や農政まで関与する重要官庁だった。そのため身分制度が厳しい当時でも、実務能力を認められれば低い出自の叩き上げが最高位の勘定奉行に出世できる柔軟な人事制度を採用していたため、荻原重秀を筆頭に神尾春央、小野一吉らの異才が活躍できた。しかし体制が硬直化すると貨幣改鋳や御用金など旧来の制度に固執し、財政悪化を恐れて多額の支出が必要な海防策に反対するなど目先の解決を優先して時代の変化に対応できなかった。官僚の制度疲労が言われる今日にも通じる問題だ。2023/05/21

きみたけ

64
タイトルを見たとき「江戸時代の勘定奉行」ではないことにアレ?と思いましたが、読んでみてその意図に納得しました。著者は東京大学名誉教授で日本近世史専攻の藤田覚先生。勘定奉行の守備範囲の広さと幕府の重要な政策決定に参画していたことから、勘定奉行・勘定所の歴史を知ることは江戸幕府の政治や経済を知ることでもあると説きます。また家格を重んじる江戸時代にしては珍しく、ノンキャリアの「叩き上げコース」があるのが勘定所の特長で、実力のある者が重職に就いて差配できたところに幕府のふところの深さを感じました。2023/09/23

樋口佳之

26
ガチガチの身分制、家格制だけだったら三〇〇年近い政治制度が続くはずもなかった/絶えざる政治改革と柔軟な面、そのしたたかさこそが、長く政治体制を維持できた理由の重要/御用金は献納金や上金と異なり、長期間にわたるものの若干の利子が付けられ幕府から償還される性格のものだった。その点では、現代の国債に近い/ほとんど今と変わらないような金融財政政策が語られていてびっくり/だけど何故ここまできているのに米を基軸とすることが既に限界とならなかったのかしらん。あと、社会保障文教関連が無いのに支出の肥大化が止まらない事2018/04/18

もえたく

20
勘定奉行は、金勘定という言葉を連想して財政だけを担当していると思っていましたが、農政、交通、司法も担当し、果ては老中から諮問を受け幕府の意思決定にも関わっていた等を紹介。しかもノンキャリアが昇進してなることもあったと。時代小説を読む際の感じ方が変わる新書でした。川路聖謨についてはもう少し知りたくなりました。2018/05/24

HMax

19
江戸時代の平和を謳歌し貨幣経済が発展しますが、コメ本位制は変わらず、米の豊作で価格が下がっても諸物価は下がらず、如何にして幕府財政の健全化を図るかに苦心惨憺した幕府。その政策は勘定奉行に丸投げ。当然、優秀な人材確保が必要で、福沢諭吉が「親の仇」というようなガチガチの身分制では300年近くも政治制度が続くはずもない。様々な改革を試みるも、内政(財政)優先の勘定奉行では国際情勢の激変を乗り切ることはできなかった。しかし、ペリー来航後の急激な軍事力の増強、江戸幕府本来の姿を取り戻し、なんとか植民地化を防げた。2018/08/25

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