目次
1 素直な人生を歩む「開拓」論(上手くできません、と初心者は言うが、上手いかどうかは二の次。;原因と結果を逆に認識している人が多い。 ほか)
2 独創するための「独想」論(ルールが決まっている中での発想は、大して面白くない。;歳を取って最も衰えるものは、創意である。 ほか)
3 大切なことを忘れない「美学」論(意味は一般的だが、美しさは個人的である。;二十代で引退しなければならないのは、努力や技ではないということ。 ほか)
4 自分を見失わない「関係」論(綺麗事フォーエバな社会って、豊かさの末路なのだろうか。;空気を読むのは、空気に流されるためではない。 ほか)
補講 ひねくれ者ばかりの世界を“素直”に捉え直す(雪掻きをして、モグラに思いを馳せる。;どんなものにもマイナス面はある、という認識が大切。 ほか)
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
1957年12月7日愛知県生まれ。工学博士。某国立大学工学部助教授として勤務するかたわら、1996年、『すべてがFになる』(講談社ノベルス)で第1回メフィスト賞を受賞し、ミステリィ作家としてデビュー。以後、小説に限らずエッセィや新書などで数多くの作品を発表し、絶大な人気を博している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やすらぎ 🍀安寧祈願🍀
102
森博嗣氏の言葉は、押し付けがなく、自然体で、普段生活しながら頭にふとよぎる疑問や考えを、分かりやすく表現してくれる。例えばこの言葉。~自分がやりたいと思ってやることは楽しい。多くの仕事のように、他者が発想したものをやりとげても、自分のものに思えないから、楽しみより苦痛が大きい。もっとも仕事であっても、自分の発想を見つけ、それを交えてする場合、結果に対する楽しみが生じ、仕事が楽しいと思える。~ 言われてみれば当たり前なことを、言葉にして伝える力。目の前で会話している感覚。そして、本人が実行している説得力。2020/11/29
ゼロ
70
森博嗣が贈る100の講義シリーズ第三弾。タイトルが素直に生きるとなっていますが、これは素直に生きるためにどうしたら良いのか?ではなく、僕は素直に生きてきましたよ、という経験則を語られています。1つの講義を2ページで100個。分類としては、開拓論、独創論、美学論、関係論、補講と5つに分かれています。心に引っかかったのは、学ぶことは、考えることではないでしょうか。知識の肥満になっていては意味がないのです。他に知ることと気づくことの差は大きいです。気づくことの喜びは幸福です。どんどんエネルギを使い、生きていこう2016/11/21
佐島楓
40
正論ばかりであまりスパイシィさを感じなかった。これは森作品に慣れた証拠だろう。2015/10/14
団塊シニア
22
作者が大切にしてるのは考えること、いわゆる想像力、本書を反復して読んでみると作者の想像力から生み出した、言葉の表現力のすばらしさに気づかされることを痛感した。2018/12/26
ユズル
21
四季シリーズとかむさぼるように読んでいたあの頃。そう、あの頃から、この方の理系バリバリの文章に手こずっていたんだった。久々に手に取ったこの本も変わらない文体で清々しい。そして物語と違ってこちらは、私の歳とったシワシワ脳ミソには上手く入っていかず、途中断念しました。恐らく若者とか男性は読めるはずです。頑張ってください。2015/10/29