子ども虐待への心理臨床―病的解離・愛着・EMDR・動物介在療法まで

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  • サイズ A5判/ページ数 243p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784414400922
  • NDC分類 146.8
  • Cコード C3011

出版社内容情報

虐待された様々な子どもに対する愛着をテーマとした心理臨床の取り組みの成功例は、今後の虐待児治療への先駆的で貴重な指針となる

本書は、被虐待児の治療で有名なあいち小児保健医療総合センターで、チームを組んで長年臨床心理士として治療にあたってきた著者の被虐待児への心理臨床の集大成である。被虐待児は愛着の形成過程に問題が多く、病的解離の症状を呈することも多い。そのため心理治療は困難な面が多く、医師・看護師・福祉士などと協同して働きかけなくてはならない。様々な試みの紹介と、子どものこころが開かれてゆくことを通して親子関係の改善にまで通じる心理臨床の貴重な症例が収められている。

序文 杉山登志郎

第1章 子ども虐待の包括的治療――あいち小児センターのシステム紹介
 第1節 子どもと家族へのケアと治療      
 第2節 三つの側面からのケアとサポート

第2章 解離性障害の治療――病的解離のアセスメント
 第1節 解離性障害の病理と治療        
 第2節 解 離         
 第3節 被虐待児童に対する集中アセスメント入院の試み

第3章 被虐待児の愛着の修復    
 第1節 被虐待児の愛着を修復する――こころのケアの役割   
 第2節 被虐待児童における自傷・怪我・かゆみについて
 
第4章 性的虐待への対応――施設内虐待の場合     
 第1節 性的虐待と保護者(非虐待者)に対するケア
 第2節 児童養護施設の性的虐待への対応 
        
第5章 環境調整――性的虐待対応チームづくりと文化の創造 
 第1節 心療科病棟における性的安全の文化創造――コントロール・ルーム(ムーン)の設立
 第2節 性的虐待対応看護師チーム(SAR)による性的安全プログラム

第6章 トラウマの処理――子どもへのEMDR
 第1節 子ども虐待へのEMDRによる治療
 第2節 トラウマへの関わり
              
第7章 被虐待児童への愛着形成を目的とした動物介在療法(ドッグ・プログラム) 
 第1節 情緒障害児短期治療施設の実践               
 第2節 動物介在療法における発展性と可能性


執筆者一覧

海野千畝子 臨床心理士・兵庫教育大学教授
杉山登志郎 医師・浜松医科大学特任教授
石垣儀郎  中日青葉学園わかば館 施設指導課長
横井直子  中日青葉学園わかば館 主任児童相談員
山本秋子  中日青葉学園わかば館 施設臨床心理士

【著者紹介】
兵庫教育大学連合大学院教授

目次

第1章 子ども虐待の包括的治療―あいち小児センターのシステム紹介
第2章 解離性障害の治療―病的解離のアセスメント
第3章 被虐待児童の愛着の修復
第4章 性的虐待への対応―施設内虐待の場合
第5章 環境調整―性的虐待対応チームづくりと文化の創造
第6章 トラウマの処理―子どもへのEMDR
第7章 被虐待児童への愛着形成を目的とした動物介在療法(ドッグ・プログラム)

著者等紹介

海野千畝子[ウンノチホコ]
1965年生まれ。2007年静岡大学大学院教育学研究科修士課程修了。2001‐2010年あいち小児保健医療総合センター勤務(臨床心理士)。2010年兵庫教育大学大学院准教授。現在、兵庫教育大学大学院(連合学校教育学研究科)教授、臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ひろか

6
タイトル通りで期待を裏切らない。待望だった。書き下ろしではなく、いろいらな論文から持ってきた形式。書き下ろしを期待したい。2015/06/22

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