サムスン栄えて不幸になる韓国経済

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784413037914
  • NDC分類 332.21
  • Cコード C0033

内容説明

現在の資本主義は、国内市場で国内企業が苛烈な競争を繰り広げる「日本型」と、寡占市場で国内企業が極端に利益水準を高める「アメリカ型」に分離してしまった。日本型とアメリカ型、はたしてどちらが本来的な資本主義だろうか。世界で唯一、日本型からアメリカ型へと強制的にモデルを転換させられた韓国経済を理解することで、資本主義経済についてあらためて理解を深められると信じている(本文より)。

目次

第1章 韓国が陥ったアメリカ型市場原理主義のワナ(実質賃金が下落し続けているのはなぜか;極端に高い韓国の輸出依存度 ほか)
第2章 雇用と税金をもたらさない韓国グローバル企業(デフレで結局誰が得をするのか;企業の創出する付加価値とGDPの性質は同じ ほか)
第3章 ウォン安、寡占化が国民経済に与える大きな弊害(ガリバー企業が独占する韓国の自動車市場;日本の輸出依存度はわずか10%程度 ほか)
第4章 韓国が輸出を増やすほど日本の貿易黒字が拡大する理由(製品の付加価値を国内でどれだけ高められるか;“資本財”における高いシェアが日本の強み ほか)
第5章 内需拡大、デフレ根絶で急浮上する日本経済(避けられない失業率の高まりと技術投資のジレンマ;今後はアメリカの消費を当てにはできない ほか)

著者等紹介

三橋貴明[ミツハシタカアキ]
作家、経済評論家、中小企業診断士。1994年、東京都立大学(現首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業ノーテルをはじめNEC、日本IBMなどを経て2008年に中小企業診断士として独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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mazda

18
韓国のGDPに対する輸出依存度が高い(40%以上)のに驚いたのと同時に、日本は思ったほど大きくない(10%前後)ことがわかったのは収穫だった。円高でも構造的にやり切れてきた日本の経済に比べて、輸出依存度の高い韓国(というかサムソン?)は、ウォン高になった瞬間に本当に終わってしまうのではないかとさえ思う。日本は、二次被害を被らないように今から準備しておかないといけないのでは、と思う。2013/03/23

たー

11
分かりやすいし納得度も高い。最後に的を射た提言もされているが、直後の震災により実行は難しそう…2011/11/09

手押し戦車

8
国内市場をまとめて競争を制限し、実質賃金を下げて対外投資の拡大と通貨安の政策は企業には有利だが国内の国民は不利になる。競争がない分、製品が高く賃金が下がり対外投資で産業の空洞化により雇用が減り通貨安で輸入品が値上がりし生活を圧迫する。国民の痛みを伴い企業が利益を出し外国投資家の比率が高いと利益の配当金が海外に出て行き国も恩恵もなく植民地化する。資本主義だと企業は利益を最大化し投資を繰り返し国の発展に貢献するが市場原理主義の元の資本主義は植民地化され自国民に何も良いことがない。自国の企業は国があっての存在2014/10/07

仲本テンカ

7
『サムスン』とは、韓国人のための企業では無く、韓国発の企業なだけだったんですね。『サムスン』栄えて幸せなのは『サムスン』内の人間と、一部の諸外国人(日本も含む)だけだった事に驚きです。グローバル化によって、企業の利益=国民の利益という図式は壊れてしまったのでしょうか。とはいえ、それでも『サムスン』は凄い事には変わりませんけども…。2013/02/24

あおさわ

3
三橋先生の舌鋒は鋭い。自分を大きく見せる中身のない風船が割れる日はそう遠くないように思います。ほんとに反面教師なんですね。2011/12/30

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