出版社内容情報
『医心方』とは中国の隋唐以前の二百以上の文献から病気の治療法や養生法、医師の心得などを抜き出し症例別に編集した日本最古の医学全書。これには中国の古医学の知識が結集されているとともに、古典文学、民俗、風習など、わが国の祭りや信仰の源流までを彷彿とさせるグローバルな医書である。『医心方』全三十巻の意欲的な訳業をなしとげた著者による古代人の健康・養生を巡るエッセイ集。1993年初版のロングセラーを新装版として再刊行。
【著者紹介】
作家・古典医学研究科。1933年静岡県生まれ。93年より『医心方全訳精解』を筑摩書房より刊行開始。2013年30巻33冊完結。関科学技術振興財団の第10回パピルス賞受賞。 著書・『医心方にみる美容』(ポーラ文化研究所)『今昔物語と医術と呪術』(築地書館)、『日本昔話と古代医術』(東京書籍)、『くすり歳時記』『食べものは医薬』『自然に医力あり』(共に筑摩書房)、『病から古代を解く』(新泉社)、『春のわかれ』『シャエの女王』(偕成社)。
内容説明
『医心方』とは中国の隋唐以前の二百以上の文献から病気の治療法や養生法、医師の心得などを抜き出し症例別に編集した日本最古の医学全書。これには中国の古医学の知識が結集されているとともに、古典文学、民俗、風習など、わが国の祭りや信仰の源流まで彷彿とさせるグローバルな医書である。『医心方』全三十巻の意欲的な訳業をなしとげた著者による古代人の健康・養生をめぐるエッセイ集。
目次
第1部 フジザクラの花(『医心方』のおしえ;春の健康法;すがすがしい朝 ほか)
第2部 訶梨勒よ語れ(長い夜の果てに;古医学で解く「夕顔の死」;『今昔物語』の批判精神と『医心方』 ほか)
第3部 『今昔物語』とのかかわり(山での禁忌と物語の背後;『今昔物語』の疾病観)
著者等紹介
槇佐知子[マキサチコ]
作家・古典医学研究家。1933年静岡県生まれ。73年、安政版医心方に出会い、医心方部首字書を作成して解読。独学で千年来の初訳に取組み、77年「医心方食養篇」、78年『医心方養生篇』の現代訳共著(出版科学研究所)。85年『全訳精解大同類聚方』(平凡社刊)。86年第34回菊池寛賞、87年エイボン功績賞受賞。93年より『医心方全訳精解』を筑摩書房より刊行開始。2013年30巻33冊完結。関科学技術振興財団の第10回パピルス賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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