出版社内容情報
その歴史において暴力と結びついた土地、北アイルランド。
長期紛争のなかでの日常経験や人間関係に着目し、綿密な聞き取りから人びとの紛争の記憶と物語に迫る。
本書は、30年つづいた北アイルランド紛争の記憶の民族誌である。中心となるのは、とらえがたく漠とした生活の記憶や、益体なきものに見える日々の噂話やおしゃべりが、いかに人と地域コミュニティの価値規範を根底において支え、ある政治経験・歴史経験が「共有されている」という意識を涵養してきたのかという関心である。
【目次】
第一章 揺れる日常、変わりゆく記憶
第二章 長期紛争経験の語りの解釈学
第三章 社会的・歴史的背景
第四章 紛争という日常
第五章 地域コミュニティの集合経験
第六章 和平への葛藤
第七章 時間を旅する歴史経験?間世代的な記憶
第九章 長期紛争の記憶を語るということ
【著者紹介】
1978年 北海道生 2003年 京都大学大学院農学研究科修士課程修了 2010年 ブリストル大学Ph.D(社会学) 現在 東北学院大学教養学部准教授 主な論文 「長期紛争経験を聞くことの解釈学」『日本オーラル・ヒストリー研究』第9号(2013);“Storytelling practices and the formation of collective experience: Narratives of the conflict in Northern Ireland", Senri Ethnological Studies, Vol. 81 (2013);“Trans-generational memory: Narratives of World Wars in post-conflict Northern Ireland”, Sociological Journal Online, Vol. 14, Issue 5 (2009)。
内容説明
民族紛争と政治暴力。その歴史において暴力と結びついた土地、北アイルランド。長期紛争のなかでの日常経験や人間関係に着目し、綿密な聞き取りから人びとの紛争の記憶と物語に迫る。
目次
第1章 揺れる日常、変わりゆく記憶
第2章 長期紛争経験の語りの解釈学
第3章 社会的・歴史的背景
第4章 紛争という日常
第5章 地域コミュニティの集合経験
第6章 和平への葛藤
第7章 時間を旅する歴史経験―間世代的な記憶
第8章 対抗的物語と対抗的語りの行為
第9章 長期紛争の記憶を語るということ
著者等紹介
酒井朋子[サカイトモコ]
1978年北海道生。2003年京都大学大学院農学研究科修士課程修了。2010年ブリストル大学Ph.D(社会学)。現在、東北学院大学教養学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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