出版社内容情報
大相撲力士の斜麓山は稽古よりもミステリーが大好き。付け人の輪斗山とともに事件捜査に乗り出すが、思わず勇み足を…!?
内容説明
銅煎部屋で唯一の三役力士・斜麓山は大のミステリー好きで稽古よりも本の続きが大事。自分は相撲取りではなく探偵なのだと言いはり、付け人の輪斗山は悩まされ通しだ。しかし、彼らの周辺ではなぜかシャーロック・ホームズの名作ばりの事件が続発。はじめて本物の事件を解決しようと乗り出す斜麓山だが、思わず勇み足を!?爆笑の本格ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やも
66
胴煎部屋(どういるべや)のガチのホームズファンの小結力士【斜麗山】(しゃろくやま)、弟弟子には【輪斗山】(わとさん)もいる。ちょっとイッちゃってる位のミステリファンの斜麗山が、輪斗山と共に身近な謎をホームズ気取りで解いていく🕵️✨これがコントを見ているかのようで、輪斗山の心の中の物言いに何度笑ったことか🤣毎ページ笑ったかも🤣🤣ミステリー部分も満足、ここぞの時には相撲界へのリスペクトも感じてそこも満足。大の相撲ファン・ミステリファンが遊び心満載で書いたってカンジだね🎵かなり面白かった!!★4.52022/01/18
みゆ
65
本格ミステリを愛し稽古よりも事件に走る小結「斜麓山」に付き人の「輪斗山」はてんてこ舞い。と、ホームズパロディが次々繰り出されるが、ミステリ的にはちと(かなり)弱い。私としてはこの1冊でお腹いっぱいかな(^-^;2018/11/28
タイ子
55
うははっ!すがすがしいほどのパロディ。さすが、落語に長けて駄洒落で笑わせる田中さん。斜麓山の相棒となれば輪斗山ときたか。相撲より謎解きが好き、稽古をする間があれば本を読む方が大事。だけど、相撲を取ればそれなりの成績を上げるから部屋にとっては大事な力士となるわけ。ホームズが手掛けた事件のパロディが面白く、何より最後の事件と言われる有名な滝壺に落ちるシーンまで再現?!やはり田中さんの面白さはあなどれませんな。2018/10/31
かめりあうさぎ
46
ホームズのパロディーもの。4話収録の短編集。何度も吹き出すくらい笑いました!まずタイトルが『薄毛連盟』『まだらのまわし』『バスターミナル池の犬』『最後の事件』。そして登場人物名が斜麓山、輪斗山などなど(笑)。ホームズだけじゃなくて少しハリポタもパロったり。元ネタを知っていても推理の余地は残されているし、肩の力を抜いて読書を楽しみたい時にお薦めです。2018/10/31
Yuki
36
銅煎部屋の小結・斜麓山と付き人の輪斗山という脱力もののネーミングとパロディしまくりの各章タイトルの時点で肩の力が抜ける、ホームズにさして詳しくない私にも分かりやすいパロディ。「バスターミナル池の犬」とかタイトルからして強引すぎて(笑)。でも、ミステリ部分は結構真面目。2018/11/12