出版社内容情報
人を殺して埋めた――。突如警察署に現れ、罪の告白を残して息絶えた謎の男性の正体は!? 人情刑事、道原伝吉が走る!
内容説明
頭部を負傷し、泥酔した男が新宿歌舞伎町交番に現れた。五代と名乗った男は「人を殺して上高地の林の中に埋めた」と言い残し、そのまま病院で死亡してしまう。長野県警の道原伝吉は、証言通りに山中から頭蓋骨を発見。手掛りとして残されたのは五代が死の直前に口にした、とあるノートの存在と、「カズコ」という謎の女性の名前だけだが―。
著者等紹介
梓林太郎[アズサリンタロウ]
1933年長野県生まれ。80年『九月の渓で』で小説宝石エンタテインメント小説大賞を受賞しデビュー。山岳推理小説の第一人者として活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamakujira
6
新宿の交番に怪我をした酔漢が駆けこみ、人を殺して上高地に埋めたと言い遺して死んだ。上高地の六百沢で白骨が発見され、素性が判明した男の周囲で続く不審死も明らかになる。男が呟いた「カズコ」というのは女の名前なのか、刑事たちの執念が魔性の女を追いつめる。相変わらずトリックもなく全容解明を自供に頼る結末がミステリとして物足りなくても、往年の「火曜サスペンス劇場」みたいな展開は、肩が凝らずに気軽に読めていい。著者の作品には「山」を期待するのに山度は低め、「爆裂火口」って絵画のタイトルだったとは。 (★★★☆☆)2018/07/13
うどん
0
殴られて死んだ男が残した言葉の謎を解くために刑事たちが奮闘して女を見つけ出す話。女に狂った男が悪いのか、狂わせた女が悪いのか。和子は何故そんなにお金が欲しかったのか、その辺りをもう少し書いて欲しかったな。山に行きたい。2017/09/04