出版社内容情報
財政難の水族館、そして、ずっこけ飼育員・由香の恋愛には未来があるのか――NHKドラマ化で話題沸騰、好評シリーズ第三弾!
内容説明
アクアパークから海遊ミュージアムへ出向中の恋人・梶良平の帰りを待ちわびる嶋由香。しかし、梶は出向終了後、すぐに内海館長から長期出張を命じられてしまう。由香もアクアパークの新プロジェクトリーダーに任命され、再びすれ違いの日々に。しかしそこには館長の深謀遠慮が…。ラッコやマンボウ、イルカたち、人気者も大活躍のお仕事ノベル!
著者等紹介
木宮条太郎[モクミヤジョウタロウ]
1965年兵庫県生まれ。金融機関勤務を経て、2003年『時は静かに戦慄く』で第6回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
127
水族館ガール3巻。またまた由香さん良平さんすれ違いでしたね、しかし周りがそれとなく後押ししてくれたようで一步前進、仕事もプロジェクトリーダーとしてペンギン、ラッコ、マンボウの飼育で一歩前進、良平さんも新しい水族館の経営に参画と読み応えがありました。2017/11/10
ゴンゾウ@新潮部
113
単なる恋愛お仕事小説ではない。全国にある水族館の経営、使命のこと。海洋生物の生態のこと。可愛い部分だけでなくそうでない部分も含めて生物であること。自然は誰のものでもないこと。多くのことを学べる。由香と良平の距離感はこのくらいが丁度いい。2018/05/19
まさきち
87
シリーズ第三段。今回はラッコやペンギン、そしてマンボウの飼育や国際会議など様々な場面を経験して成長していく由香の姿が心地よかったです。そしてその裏に秘められていたチーフの思いがまたよかった。そして何より由香と梶の心の距離が確実に縮まっていることに安堵を感じ、次作ではどこまで近づいていくのかとの期待を抱かずにいられませんでした。そしてこのシリーズの魅力の一つである安心感と次作への期待にあふれたラストに惹かれ、これからも追っていきたいと思いながらの読了です。2023/11/21
きむこ
87
イルカメインから水族館全般のお仕事に移行した3巻。イルカの出番が少ないのは個人的には寂しかったけれど内容的には一番充実した巻になっていました。『出来るだけ自然に近づけようとすればするほどでてくる矛盾』についてや、「水族館は『水族の学術研究』なのか『見世物』なのか?」といった職員の苦悩、「市の外郭団体」という立場の弱さといった水族館が抱える様々な問題点にスポットを当て、ラッコやマンボウの個性的な生態もうまく取り入れて、堅くならずに楽しい小説に仕上がっていました。由香ちゃん、本当に頼もしくなったなぁ。★4.52016/07/15
Ever531
84
水族館って難しいんですね。由香はともかく、梶がやってることがわかるようで、わからない。愚直な人柄を通して、信用を築いてんのかな???沖田さんのあたりはかなり目頭熱くさせられましたが、大半は笑わせてもらえて◎。綺麗にまとまった感はあったけど、続編あるのかな?楽しみにしときます。余談やけど、お仕事小説として見ると、登場人物、みな生き生きしてるけど、かな~りブラックなのが笑える。2016/11/26