内容説明
品川沖に突然海坊主が現れたという。続けて仙台堀では河童も。若き蘭学者・岩永淳庵は辰巳芸者の豆吉とともに、謎の解明に推理をめぐらせるが、そこには思いもよらない真相が隠されていた…。江戸の町で起きた難事件、怪事件を当時の最新科学・蘭学を駆使して解明し、さらに意表を突く展開が読者を驚嘆させる、滅法面白い時代“科学”ミステリー!
著者等紹介
平谷美樹[ヒラヤヨシキ]
1960年岩手県生まれ。大阪芸術大学卒業。中学校の美術教師を勤める傍ら、創作活動に入る。2000年『エンデュミオンエンデュミオン』でデビュー。同年『エリ・エリ』で第1回小松左京賞を受賞。14年、第3回歴史時代作家クラブ賞・シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
み
29
感想を読んで気になった作品、初読みの作家さん。面白かったぁ♪3人+お頭さまのキャラもイイです。シリーズ化して欲しいです。2016/02/02
ううち
25
タイトルに惹かれてとりあえず1巻を購入。蘭学の知識を元に謎解きをしてくというストーリー。蘭学者が主人公ということで安楽椅子系を想像していましたが、なんだかんだでサッと出掛ける行動力があるので、出先の背景も楽しめました。淳庵さんは充電期間なのかな?豆吉姐さんとの距離感がなんだか不思議で割と好み。続きは機会があれば読んでみようかと思います。2016/01/07
onasu
21
田沼意次が権勢を誇っていた頃、深川の辰巳芸者豆吉の家に岩永淳庵という若い蘭学者が居候していた。解体新書が発行され、蘭学者も増えてきた頃合い、中には悪事に手を染める者もおり、それを追う火盗改の同心瀬川が聞き込みに現れて、それに淳庵も興味を示すと度々訪れるようになり、豆吉共々探索に加わるように。 元は旗本の娘だという豆吉の剣の腕や三人の掛け合いもさることながら、読ませどころは蘭学(化学)を用いた事件とその解明で、末尾では蘭学者といえばの人も登場。続編(一冊)も探してこよう。 巻頭の江戸地図が大助かり。2020/01/16
Norico
18
蘭学者の岩永淳庵の謎解きより、辰巳芸者の豆吉姐さんのかっこよさが際立つ。元旗本のお家にいたせいで武芸もかなり強いし。悪人蘭学者の正体は淳庵の推理通りなのか?次巻も読んでみよう。2020/12/18
SORA
14
辰巳芸者の豆吉のところへ身を寄せる蘭学者の淳庵が、火盗改の瀬川から持ち込まれる謎を見事な推理で解いていく。マグマ水蒸気爆発やエレキテルの仕掛けなどの理数系分野を江戸時代に合わせ、推理に入れ込むのは大変だったと思う。地理と科学が苦手なため、それらは流し読みしてしまった。2015/01/17