内容説明
その店は、大阪のどこかの町にある。仕事に、人生に、さまざまな悩みを抱える人びとが、いかにも「大阪のおばはん」の女店主・蘇我家馬子がつくるたこ焼き、お好み焼き、うどん、ピザ、焼きそば、豚まんなど、絶品「こなもん」料理を口にした途端…神出鬼没の店「馬子屋」を舞台に繰り広げられる、爆笑につぐ爆笑、そして感動と満腹(!?)のB級グルメミステリー!
著者等紹介
田中啓文[タナカヒロフミ]
1962年大阪府生まれ。神戸大学卒業。93年「凶の戦士」で第2回ファンタジーロマン大賞佳作入選、ジャズミステリ短編「落下する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー。2002年『銀河帝国の弘法も筆の誤り』で第33回星雲賞日本短編部門、09年短編「渋い夢」で第62回日本推理作家協会賞短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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しんごろ
222
お好み焼きもまぼろし~!たこ焼きもまぼろし~!おうどんもまぼろし~!焼きそばもまぼろし~!マルゲリータもまぼろし~!豚まんもまぼろし~!ラーメンもまぼろし~!気づきを与えてくれる馬子もイルカもまぼろし~!店もまぼろし~!とにかくまぼろし~!自分には久しくお好み焼きを食べてないなあという気づきをくれたよ!馬子の店で、お好み焼きを食べたいな。店の看板が見たくなるね。ウチの近所に出現しないかな(笑)クスクス笑いながら楽しく読めました。(まぼろし~!はIKKOさん風に読んでね)2019/01/14
ぶち
101
これはコナモン ファンタジー。主役は、 "どこか別の世界からこの世界にコナモンを広めるためにやってきた、ポケモンならぬ「コナモン」という生物"。見た目は、でぶっと太った大坂のおばちゃん。名前は馬子。悩みを抱えた人々が吸い寄せられるように入った店では、馬子が作る絶品の一皿が供され、ドタバタ騒動のすえに、悩みが解消されて幸せにされてしまいます。 この本に登場する店が本当にありそうなリアリティをもっているのは、大阪の街の奥深さです。大坂の街に無数にあるコナモンの店との出会いと別れは、まるで人生のようです。2019/02/17
紫 綺
87
単行本にて既読。このお話が、文庫本になってとてもうれしい~♪2013/11/07
sin
79
あっぱれやんか〜、こんなもん(笑)どうなんやろおもて読み始めたんやけどおもろかったわ〜、わるゆうたらある意味ワンパタ〜ンな展開やねんけど、いいやそう違うんや!なかなかひねりがきいとって一つ一つが納得やねん。まあちょっと出来過ぎなとこもあるんやけどなぁ(笑)馬子のおばはん(ちゃう)オネーサンのこさえたこなもん食べたいわ〜難波?鶴橋?谷町?天王寺?…なんやどこもよう行っとるとこやし、いつか出会えるやろか〜2015/07/06
ジュール リブレ
73
さすが大阪、粉もんのふとっ腹なこと。何でもかんでも呑み込んで、うまいもん食ってれば悩みもいつか飛んで消えてく。腹いっぱいになったら、もうそんな場所は残らず夢のごとく消え去って。腹減ったなぁ。2020/12/15