内容説明
学校関係者が連続死。新任講師・住吉ミツヲは混沌とする記憶を抱えたまま事件に巻き込まれていく。彼は同僚の妻を殺してしまったらしいのだが…。封じられた記憶の鍵を握るのは魔性の女性事務員なのか?交錯する時間軸と人間関係に惑うミツヲを救うため、愛くるしい女子高生、ド派手な女大富豪、腕貫着用の公務員―三人の個性派探偵が集結。幻惑の舞台が開演する。
著者等紹介
西澤保彦[ニシザワヤスヒコ]
1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。95年に『解体諸因』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
116
腕貫探偵その4。3人の探偵が共演するんで今回も腕貫探偵の出番は少なめ。過去作の人物も出てくるので、読んでいればニヤリとできる。2014/04/10
ううち
97
テンポ良くサクサク読めました。進化するシリーズ物?腕貫さんはちょっぴりしか出て来なかったのは残念でしたが…仕掛けが凄くてなるほどシアター。女性陣がすごくパワフルで気持ち良い。2014/10/23
がたやぴん
72
短篇向きの腕貫さんがどうやって長篇を料理するのか楽しみに読み始めた。プロローグで片仮名で表記される彼こそが犯人なのかと疑う。語り手の視点は叙述を匂わせ、「弟」や「記憶」といったキーワードから二重人格の可能性まで考えた。腕貫さんが中盤で登場。またまた、殺人事件発生。やはり容疑者はあの子の兄。誤認逮捕を逃れるため、ドタバタした逃亡劇が何故かコミカル。さぁ!満を持して腕貫探偵登場に期待したが。。。。衝撃でした。タイトルにこんな意味があったなんて。2016/02/29
ヒロユキ
56
もとの腕貫探偵シリーズとは別方向な作品だけど、これはこれでなかなか面白い。こんな濃い変人たちが集う街ってなんかステキ(笑)今回は出番がいつもよりさらに少なかった腕貫さんに見事にしてやられました。2013/08/10
nins
56
腕貫探偵シリーズ番外編は文庫書き下ろし。腕貫探偵からの作品らしい番外編っぽい位置でもしっかり腕貫さん。面白い長編。文庫でシリーズ新作が読めるのは嬉しい。新任講師の住吉ミツヲが巻き込まれていく事件。学校関係者の連続死。不可解なミツヲの過去と記憶の混乱。怪しい事務員の存在。ミツヲの妹がユリエだったり繋がりもバッチリ。ユリエと一緒の真緒が出てこなかったのは少し残念。女子高生探偵や大富豪探偵、そして腕貫探偵と探偵ばかり出てくるものの、脇で固めるだけ。櫃洗市役所職員の腕貫さんとユリエの関係も良い感じ。2013/01/01