柳は萌ゆる

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  • サイズ B6判/ページ数 449p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784408537337
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

幕末維新、東北盛岡の地で薩長率いる新政府軍に戦いを挑んだ男・楢山佐渡の生涯を描く大河小説。岩手日報連載の長編が単行本化!

内容説明

幕末、盛岡藩内で貧困と重税に不満を爆発させ、頻繁に一揆を起こす百姓たち。そして、その要求を飲むものの簡単に反故にする藩の重臣たち。その状況を憂いた若き藩士・楢山茂太(後の佐渡)は、「百姓による世直し」を夢見て、家老となった後も、新しい世にふさわしい政の実現を志す。しかし、ペリー来航以降、時代は激動を極め、藩も混迷の度を増していく。幕府か新政府か、決断を迫られた東北諸藩、そして、盛岡藩の行く末は―!?

著者等紹介

平谷美樹[ヒラヤヨシキ]
1960年岩手県生まれ。大阪芸術大学卒。中学校の美術教師を勤める傍ら、創作活動に入る。2000年『エンデュミオンエンデュミオン』でデビュー。同年『エリ・エリ』で第1回小松左京賞を受賞。14年「風の王国」シリーズで第3回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゃが

53
激動の幕末時の盛岡藩史のような流れの歴史小説だったが、実に複雑で長かった。初出は岩手日報での連載なので、きっと地元の方はわかりやすかったと推測。幕末維新の動乱に立ち向かった盛岡藩の若き藩士・楢山茂太(後の佐渡)の成長、苦悩とありよう、そして支え続けた家族の絆を描いている。貧困と重税に苦しむ百姓、一揆を収めるため空約束をする藩の重臣たち。その現実を知り、打開策を探り、寄り添い、民百姓たちも参加する「政」を夢見たある意味、先駆けてあり、孤高のひとであった。形は異なるが、私が「騙され続ける」今の政は…。2019/01/05

ぽろん

40
盛岡藩、楢山佐渡の生涯。いやあ、長かったなあ。史実が背景にあるので、そちらの方に意識がいって、うわべをなぞる様な読み方をしてしまったせいもあって、中々、物語として楽しむことが出来なかった。もう少し掘り下げて欲しかったかも⁈楢山佐渡、一本、筋の通った男らしい人物でした。2018/12/15

信兵衛

31
人間の生き方とはどうあるべきかを見せられた気がします。2019/01/17

gadagiji

10
長かったぁ~。当時の盛岡藩のことを知ることが出来てよかったです。扇腹って言葉も初めて知りました。以前読んだ浅田次郎さんの「壬生義士伝」では主人公の幼馴染み大野次郎右衛門として登場しているけどどちらも筋が一本通っている人だなと感じました。昨秋、佐渡が最期を遂げた報恩寺に趣味の御朱印集めで訪れたほんの数日後にこの本の出版を知ることとなり勝手にご縁を感じております。2019/02/28

カフカ

6
不条理な世の中に筋を通した生き方を貫いている。駆け引きも面白く、最後も感動の方向へ綺麗に持っていかれた。史実が忠実に再現されていて読みやすい。2019/02/23

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