為吉―北町奉行所ものがたり

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408536705
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

奉行所には狼がいる――事件の裏に隠された過酷な真実。それを見続けた男に訪れる人生の転機……市井時小説の名手が描く新境地!

内容説明

為吉は幼いころ呉服屋「摂津屋」の跡取り息子だったが、両親を押し込み強盗に殺されていた。その後、北町奉行所付きの中間となっていたが、ある日、両親を殺した盗賊集団・青蜥蝪の首領が捕まったとの知らせが届く。その首領の発したひと言は為吉の心に大きな波紋を広げ…。与力、見習い同心、岡っ引きなど、江戸の治安を守る“狼”達が集う庭の、悲喜交々の人間模様。そして、為吉の人生にも大きな転機が訪れる…。

著者等紹介

宇江佐真理[ウエザマリ]
1949年北海道函館市生まれ。函館大谷短期大学卒業。95年に「幻の声」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。同作を含んだ『幻の声 髪結い伊三次捕物余話』が直木賞候補となり、注目を集める。その後、2000年に『深川恋物語』で吉川英治文学新人賞、続いて01年に『余寒の雪』で中山義秀文学賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かなっぺ

142
為吉というタイトルであが6編の短編集のうち主人公が為吉ではない所もある。読み出すと面白いのになぜか途中で何度も集中力が途切れて読み止まりながらも何とか読了。優しく綺麗にほっこりとしたお話が読んでいて引き込まれるにも関わらず途中で、数ページ読んでは集中力がなくなり読み止まってまた数日後に読んでの繰り返し。内容は大好き。なのになぜか集中力がなくなり止まってしまうくらい綺麗になお話。6つのお話のうち特に4つ目から優しくほっこり綺麗なお話が続く。読み手まで綺麗な気持ちにさせてくれる。 神谷がクールで好き。2017/09/24

いつでも母さん

94
これは新しいシリーズですね。一気に読了しました。為吉の成長物語になるのでしょうね。勿論、脇も固めて世間の荒波も盛り込む、宇江佐さんの作品は大好きです!まずは『ご挨拶』代わりの1巻目ってところでしょうか。2作目を待ちたい。2015/09/14

kinkin

80
宇江佐 真理を読むのは初めてだ。時代小説は好きだが池波正太郎と藤沢周平しか読んでいない。池波正太郎の簡潔な会話、藤沢周平のようなしっとりした文章とはまた違う面白さがあると思った。6篇の話で構成されているが特に「下手人 磯松」「与力の妻 村井あさ」がよかった。宇江佐 真理、図書館には他の作品もいろいろあった。次はどれにしようか読書の合間の楽しみが増えたなあ。2019/01/26

ぶんこ

66
もしかして遺作だったのでしょうか。 大店の跡取り息子だった為吉が、盗賊に両親を殺され、奉行所の中間から岡っ引きになるまでが書かれてました。 不幸な生い立ちにもめげず真面目に育った為吉に、やっと自らの家族ができて、これからの活躍が楽しみだっただけに続編がないのが残念です。もっともっと読みたかったです。 2016/04/20

はつばあば

65
為吉を生んだ宇江佐さん。余韻の残る終わりに、まだまだいっぱいこのシリーズを書きたかったろう。私も髪結い伊佐次シリーズ以外に、この同心や他の岡っ引きの話を読みたかった。江戸の街も今も変わらぬ人の世の小狡い悪と良心。見習い同心春蔵が神谷に惹かれていくのが微笑ましい。一人生き残った為吉の、苦労もあったろうが人の運に恵まれるというストーリーを与えてくれた宇江佐さん。あちらできっと「今までの登場人物」に囲まれて笑っていらっしゃることだろう2016/08/20

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