微笑む人

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  • サイズ B6判/ページ数 281p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408536071
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

事件はすべてのはじまりにすぎなかった。エリート銀行員はなぜ妻子を殺したか。

著者等紹介

貫井徳郎[ヌクイトクロウ]
1968年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業。1993年、鮎川哲也賞に応募した『慟哭』で衝撃的なデビューを果たす。2010年、『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

285
事実は小説よりも奇なり、ということを追求する奇なる小説。貫井氏の言う「ぼくのミステリーの最高到達点」とはこういうことね。なるほど。納得。2015/02/05

Yunemo

221
「本の置き場所が欲しかった」、この動機で始まる展開。最初は、こういうタイプの人間っているよね、との感情だったが、読み込むにつれ、こんなことある訳ない、いや自分もこうした感情・考えは共通だな、とか。何となく自分が試されている気がした読後だったかな。現状の犯罪行為・動機を考えると、何があってもおかしくない世界になってしまったんだなあ。「理解できる結末が必ずあるなんて、フィクションの中だけですよ」。まさにその通り。 2012/10/28

みんと

203
人は他人のことをわかったつもりになって、どんな人間であるかを枠の中に当てはめようとするが、わからないままの状況では気持ちが悪いからスッキリしたいだけであり、本当は何もわかっていないのかもしれない。 長年一緒に住む家族のことでさえ、妥協し合っているだけで理解とは違うのだ。 事の顛末が明らかになろうとした最後の最後で、思わず愕然とすることになろうとは予想もしなかった。 しかし、ある意味、多くのことを考えさせられ、読み応えも充分であった。2013/08/08

シナモン

188
図書館本。映像化本。一流大学を卒業し、大手銀行に就職。美人な奥さんとかわいい娘。誰もが羨むような人生を送っていた主人公仁藤が妻子を殺した。動機は「本を置く場所が欲しかったから」。彼の過去を遡っていくと不審な死を遂げた人が次々現れる。でも彼のことを悪く言う人は一人もいない。彼はいつも穏やかに微笑む人だった。彼の過去を追う小説家といっしょに仁藤という人物の本当の姿を暴きたくて夢中で読んだ。が、ラストは期待してたのとはちょっと違ったかな…。ドラマでは松坂桃李さんがどんな微笑む人を演じるか楽しみです。2020/02/24

あきら

162
昔、大学の講義で「殺人事件の報道で、犯人の犯行動機を紹介されて、あたかも分かった様に思うけど、殺した人の感情なんて普通の人間(殺したことがない人間)は分かるはずがない。」と言っていたのを思い出した。 ニュースは商品の側面がある。その価値は、真実が納得できる様に説明できているか、なんだろうか。 妙に納得感のある小説でした。2020/12/02

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