内容説明
金持ち整形外科医に誘われて瀟洒なスペインレストランを訪れた女と客たちの前で、突然店の主人は自分の首を切る。「あなたもサバイバーですか」という謎の言葉を遺して―やがて客たち全員を巻き込んだ「死」のゲームがはじまる。
著者等紹介
東山彰良[ヒガシヤマアキラ]
1968年台湾生まれ。5歳までは台北、以降日本育ち。宝島社の第1回「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞を受賞し、2003年『逃亡作法TURD ON THE RUN』でデビュー。09年『路傍』で第11回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆにこ
21
図書館に東山さん特別コーナーが出来ていたので手に取りました。グロくて苦手。受賞作は違う感じなのかな。2015/07/28
マムみかん(*感想は風まかせ*)
17
タイトルとポップなカバーイラストから、もっと弾けたコメディタッチの物語を想像していました。 『ワイルド・サイドを歩け』しか読んだことないしね〜(笑) 確かにファミリーの物語ではありましたが、かなり特殊で重苦しい! 「わたし」が語る身の上話パートと、山奥のスペインレストランに突然閉じこめられて死のゲームを強要される5人の男女のパートが交互に描かれます。 だんだん5人の過去がわかってくるけれど、ゲームの主催者が何を望んでいたのかがイマイチ理解しづらかったな。 きちんと現実に向き合え…ということ?2011/12/20
くみこ
13
「流」は面白かったし、タイトルも明るい話を想像させたので読んでみました。なのに何だろうこれ。冒頭部分は「そして誰もいなくなった」を彷彿とさせるものの、その後の展開は複雑です。原罪を考えさせるようでもあり、贖罪とは何かを問いかけられるようでもありました。各自複雑な背景があるとはいえ、登場人物全員が胡散臭くて感情移入出来ないし、全体のストーリーを追わず、場面ごとに感じるまま読み進まないと頭を抱えてしまいそう。難解でした。2018/02/26
梨姫
11
わざと露悪的にしているようで、内容がミステリというよりは感情的な人間関係、親子関係なので、あまり面白くなかった。女性の一人称で話が進んでいくのだが、この女性が強姦を肯定的に受け入れる場面もあったり、その後の話の展開も無理に性的なものを絡めていっている。心に響かないし、女性として共感ができない。作家が男性だから仕方が無いのかもしれないが。別に子供は好きではないが、主人公の女性が子供の命を蹴ったり、子供たち視点の大人への想いがあるがそこがあまり描かれていなかったり、途中で何度も別視点の話が紛れ込んだりと、2012/03/03
伊瀬有佐
10
【図書館借本】地方新聞の広告欄に載っていて気になっていた本。デスゲームものだと思って期待して読んだけども、想像と違ってた。家族対抗デスゲームみたいなイメージだったんだけど。ゲーム性もないし、タイトルも別にファミリーじゃないよなぁ。本題に入るまでが長い。哲学や宗教が絡んでくるせいで、ちょいちょい理解しにくいところが。2011/12/04