夏色ジャンクション

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 349p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408535753
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

親友と恋人に裏切られて借金を背負い、住まいを失った信之。ミニバンで寝起きする生活を送っていたが、ひょんな出会いから、七百万円の大金を所持する老人・勇を山形まで送り届けることに。高速道路を北へとひた走る信之は勇の金を奪おうと考えるが、ヒッチハイクで青森を目指すアメリカ娘・リサが加わり、その思惑を迷走しはじめ…。失意の青年、おちゃめな老人、アメリカ娘。三つの人生を乗せて駆け抜けた熱い夏の一週間。

著者等紹介

福田栄一[フクダエイイチ]
1977年愛媛県生まれ。2003年『A HAPPY LUCKY MAN』で光文社よりデビュー。ミステリー、コメディ、時代小説など多彩なジャンルを書き分ける才能で注目を浴びる期待の新鋭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

178
初読み作家さんで、ふと書店で手にした作品です。失業し、お金もなく、恋人にも逃げられた主人公、謎の大金を所持する大食いの老人、ある目的のためヒッチハイクで旅する日系アメリカ人3人が繰り広げる珍道中です。あらすじを読んだだけですっかり気になり、すぐに読み始めましたが期待どおりの面白さでした。主人公は自暴自棄になり、老人から隙あらば大金を奪おうと考えますが、なかなかうまくいかず・・・そんな主人公にも皆と一緒に旅するうちに、ココロに変化があらわれます。難しくなく、そのまんまのストーリー展開が逆に良かったです。2015/08/22

七色一味

36
読破。装丁とタイトルからは、ちょっと最初の100頁くらいまでの展開は予想できなかったというか、かけ離れた内容でしたが…。その先は、先の読める展開といえば展開。でも、だからそれでいいじゃないか!(開き直り) 真夏の、人生の様々な岐路。ベタだけど、良い作品ですよ。真冬に読む話じゃないような気もするけど、真夏に読んだら暑苦しいかも(笑) オススメです。2012/12/26

seacalf

33
恋人と友人に裏切られてやけっぱち車生活をしていた青年が、ひょんなことから大金を持つ食いしん坊老人とアメリカのヒッチハイク娘と出会い、各々の目的に向かって旅をするお話。主人公信之の短絡思考に困惑させられるが、イサム老人とリサの純朴な人柄に影響されて意固地な心が徐々にほどけていく様が描かれているので大筋ではのんびりと読める。せっかくご当地の美味しい物を食べるならサービスエリア以外でも楽しんでほしいと要らぬお節介。福田栄一さんは清瀬市在住とのこと。都心に程近く自然も残る彼の地を舞台にした話も書いてほしいものだ。2023/11/30

しょこら★

22
とても爽やか!夏にピッタリ、わざわざ昼間の暑いときに読みたい。恋人と友人に裏切られ、借金を背負った信之、大金を持ち恵比寿さま然とした勇、陽気なヒッチハイカーのリサ…ひょんなことから一週間の長い旅仲間となった凸凹トリオ。始めは勇の持つ大金に目が眩み、物騒な計画を立てる信之だけど、三人での賑やかな車中に様々な問題を乗り越えるうちに荒んだ心が和やかに、穏やかに変わっていくのが嬉しい。損得なく付き合え、信頼しあえる友達…性別や年齢は問題じゃなく心が一番心が大事。当たり前だけど、改めて人間関係について考えた。2012/07/21

色々甚平

14
無職になって残り3万円の男と金の束を持って歩く爺さん。そして途中で会う日系アメリカ人の女性。その3人が昔の知人たちに会いに行く話。過去の清算というほど暗く重いものではないけれど、人に会いに行くことで主人公たちの肩の荷が降りていく。現実では見知らぬ人たちとこんな旅なんて出かけることはないだろうけれど、それでもいいもんだなぁと思えてしまう、そんな話。2013/03/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/582517
  • ご注意事項