内容説明
幕末の京都、明治の薩摩で「人斬り半次郎」と怖れられた男の真実とは―。
著者等紹介
東郷隆[トウゴウリュウ]
1951年神奈川県横浜市生まれ。国学院大学卒。同大学博物館学研究助手、編集者を経て作家に。’94年に『大砲松』で吉川英治文学新人賞受賞。’04年『狙うて候―銃豪 村田経芳の生涯』で第23回新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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好奇心
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西南戦争は何故起きてしまったのか、桐野が張本人になってしまったようであるな西郷は悪者に出来ない程の人徳があった、西郷・桐野とも政治家でなく革命家であったとすれば良き死地に出会った、両雄ともおつかれさまでした、1年を境にして維新の三傑は亡くなり近代国家にス歩みだした 2014/08/28
らば
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資料をベースに東郷さんが描き出した中村半次郎像は、単純明快で好戦的とされていたイメージを一転させるものでした。本来人間は多面性を持っているもので、今まで描かれなかった部分に焦点をあててもらえて良かったと思います。2011/06/02
matsu0310
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☆☆☆史実メインなのに所々は創作と少々読み辛いが、よか兵児の人物像は十分に堪能できる。まぁ、西南戦争あたりから距離感が遠いままなのが(ワタシ的には)残念2010/08/29
yearning for peace
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周囲からは西郷隆盛を使嗾したと夙にいわれる、「人斬り半次郎」こと桐野利秋。彼の若き日から西南戦争で倒れるまでを600ページに及ぶ大部で縦横に追った物語。無学と噂された桐野だが、その実物事の吸収の速さは人並み以上に思われる。しかし西南の役に至る経緯と薩軍の壮絶な最期には胸を締め付けられる。2009/05/16
kun-kun
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「九重の雲をはらいてやがてまたはれし都の月を見るべき」たしかに、無教養で暴力的な人斬りと言われた人の作れる歌ではないように思われる。参考文献からの引用がたびたびあって、史実と創作のあいだを行ったりきたりするので、なかなか入り込めなかったけど、久しぶりに600Pオーバーの充実感☆2009/05/12