内容説明
北関東の県庁所在地で発生した風俗嬢殺し。事件を担当した県警本部捜査一課警部補・古城辰郎は無実の容疑者を自殺に追い込み、警察から放り出された。家族とは別居、浮気専門の調査屋に身をやつして四カ月経ったある日、ひとりの少年が、真犯人は地元暴力団北星会のチンピラだ、と訴えてきた。被害者は少年の恋人だったらしい。在職中、県警と北星会の癒着に気づき、暴力団対策担当の捜査四課・室町貴之と共に極秘調査を進めていた古城は、自分が上層部に嵌められたのではという疑念を抱く。真実を求めて街を歩く古城だったが、やがて北星会の内部抗争が勃発し、街には拭いがたい腐臭が立ちこめた…。警察と暴力団の癒着によって荒廃し、絶望に支配された街に“正義”を取り戻すため、強大な敵に対峙する元刑事の人生を賭した闘い。
著者等紹介
永瀬隼介[ナガセシュンスケ]
1960年鹿児島県生まれ。週刊誌記者、ノンフィクションライターを経て、2000年『サイレント・ボーダー』(文春文庫)で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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