Joy novels
シクラメンと、見えない密室―魔女の花だより

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  • サイズ 新書判/ページ数 299p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784408504247
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

扉をあけるとオジギソウが挨拶をしてくれる、花に彩られた喫茶店。美しくミステリアスな店主とその娘が、悩める客が持ち込む謎を鮮やかに解き明かす。遠隔殺人、見えない密室、同時に4つの場所に出現した男…驚くべき不可解な現象の数々。その不可能が可能になるカタルシス。そして最終章で明らかになる壮大なる仕掛け。柄刀一は、本格を踏まえ、本格を超えた―。

著者等紹介

柄刀一[ツカトウハジメ]
1959年北海道生まれ。鮎川哲也編集による公募アンソロジー『本格推理』への参加を経て、1998年『3000年の密室』でデビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばりぼー

56
花に彩られた喫茶店を営むミステリアスな母娘が、客の持ち込む不思議な事件を解決する連作短編集。不可解な謎を合理的にさばく手際は鮮やかで見事です。なかでも、嫌がらせの度が過ぎる同僚に魔術の呪文を唱えて懲らしめようとしたところ、相手が本当に死んでしまう「遠隔殺人とハシバミの葉」が秀逸。散りばめられた伏線がきれいに回収される真相にも唸らされますが、意味不明と思えた呪文にそんな意味があったとは!と驚嘆しました。その他、見えない密室、ドッペルゲンガー、人間消失など魅力的な謎ばかりで、なかなかの掘り出し物です。2014/10/27

雪紫

46
「本格を踏まえ、本格を越えた。」ラストまで読むとこの一文に納得してしまう。不可解な自殺未遂や複数のドッペルゲンガーなど、妙な謎が花をモチーフとして綺麗に解かれてしまう短編集。凝った謎も多くて重いのに、そう後味は悪くない。趣向からなる真相は・・・ある意味、触れない方がいいかもね。好みは、表題作と最後の「夾竹桃」で。2024/01/22

yumiDON

22
花や植物をモチーフにした、ミステリー短編集。というと、なんだかオシャレミステリーのように聞こえますが、シクラメンやアネモネ、夾竹桃など、しっとりとした和風な雰囲気です。植物に囲まれた喫茶店の店主の美奈が、客の周りで起きる殺人事件を解決していきます。どの短編も思わず膝を打つような、スッキリ感があり、面白い。真相は重く受け止めがたいものが多いのですが、全編に漂うロマンチックな空気が和らげてくれ、読後感は悪くないです。2015/04/13

もぐもぐチョビたん

3
連作短編集(=^ェ^=)舞台は神奈川県逗子。喫茶店の女主人が探偵。各話植物に絡めたストーリーになっていてハーブティーの効能やおまじないなど女性が喜びそうな雰囲気(^O^)ハイクオリティな内容なのに短編で気軽に読めるし面白かった。2015/01/21

二分五厘

0
2004.3.21

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