内容説明
「数学は人生を通して学ぶもの」―生徒が自発的にこの答えを導き出すために、20年にわたり啓蒙活動を精力的に続ける著者。数学に興味をもたせるためには、社会生活面での数学の応用を扱った「生きた題材」で学ばせることが重要であると提唱し、全国各地の小・中・高校での出前授業や著書にて実践。本書は、著者のゼミナール生からの提案で生まれた、今までの「生きた題材」による数学解説を2冊にまとめた集大成のうち、理系の読者にも十分堪能できる発展問題編である。
目次
第1章 「構造」の発想 代数編(偶数か奇数が決定する楽しい話題;整数計画問題にも目を向けよう;教育的効果が大きかった旧ISBN記号;都会vs.田舎)
第2章 「変化」の発想 解析編(投資の学びで必須となった「コール」と「プット」;ワールドシリーズより地区シリーズが怖い大リーグ最強チーム監督の心理;この選択はどちらが得か?;微積分の感覚が問われるとき)
第3章 「図形」の発想 幾何編(飲み会でウケる名刺手品;2枚の地図の不動点;長方形を見て「黄金比で美しい」という感覚;円の面積公式における循環論法)
第4章 「論理」の発想(6人寄れば「グラフ」の知恵;数学的帰納法とオモリの問題;数学科の学生に「ズルい!」と怒られた論理の話;大きい順に並べ替える方法)
第5章 「確率・統計」の発想(多人数から公平に1人を素早く選ぶ方法;野球と将棋が教えるデータ数の意義;偶然性のゲームと策略のゲーム;競馬の予想屋さんの確率)
著者等紹介
芳沢光雄[ヨシザワミツオ]
1953年東京生まれ。東京理科大学理学部教授(理学研究科教授)を経て、桜美林大学リベラルアーツ学群教授(同志社大学理工学部数理システム学科講師)。理学博士。専門は数学・数学教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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