内容説明
現在、注目を集めている写実絵画の中から女性像と裸婦をメインに構成。森本草介、野田弘志といった巨匠を筆頭に、島村信之、生島浩、小尾修、原崇浩、石黒賢一郎ほか、日本の写実画をリードする28名の精鋭たちの女性像を掲載。
目次
凄腕(女神の肌/島村信之;温もり/生島浩 ほか)
迫真(森本草介;野田弘志 ほか)
熱情(そこにある質感/山梨備広;まるみ/三嶋哲也 ほか)
現代アートとの邂逅(橋爪彩;益村千鶴)
新世代(中島健太;廣戸絵美 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
61
写実画というジャンルがあるのですね。写真より本物らしい、命の輝きや美しさが表現されています。本当に美しい。これって画材は何?油絵なんでしょうかねぇ。2016/10/23
禿童子
39
ホキ美術館で実物を鑑賞した絵も多い。単純に言って写真みたいと言ってしまえば言えるのだが、超細密に描かれた肌の美しさは写真とは別物。写真でも鑑賞に耐える作品は撮影者の技巧と忍耐の賜物。油彩画で表現する場合は背景や衣服の質感を含めて画家がすべてを用意して、鑑賞者を描かれた世界の中に引き込まなければならない。誰でも鑑賞しやすい写実画だけに画家の個性を出すのが大変そう。超絶技巧だけでは飽きてしまうので。2023/07/19
まさむ♪ね
28
行ってまいりました『写実画のすごい世界』に。こんなにすごい世界があろうとは!日本の写実画界を代表する作家たちの女性像、美人像を中心にまとめた画集。肌の質感、髪の毛一本一本に反射する光、服のシワやレースの細密な描き込み、息をするのも忘れて見入ってしまう。描かれた女性たちの息遣いが聞こえてくるよう。もはや写真よりもリアルかも知れない。実際に観てみたくなる。ホキ美術館、行ってみようかしらん。2014/02/23
kakoboo
22
ほんとに「すごい」の一言です。 ノーマンロックウェルのような写実はメッセージ性を巧く表現していて好きだったけど、この写実は色んな意味で価値観をふっとばしてくれました。新しい世界を知ることができた感じかな。 土気のホキ美術館も最高でした。また行きたい。絶対行きたい。言葉なんていらない。すごい。2015/02/26
アイアイ
20
渡抜晃「女性を描くのは、表層のリアリティを追及するのに、一番挑戦しがいのあるモチーフだから」 飾らない透明感と視線を外した美女たちの憂いの表情、触れれば温かそうな程の肉質、絵に魂が確かに宿っている。 幕末から明治初期に西洋油彩画で鮭の皮ばかりを描いていた高橋由一、岸田劉生という戦前の画家の作品もみたい。 若い写実画家も含め、どの作品にも一切の妥協も許されていない。日本の写実、なんと誇らしい芸術だろうか。▽図書館2015/12/25