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目次
1章 いじめを楽しむサディスティックな病理―大津市A中学いじめ自殺事件の特徴(続発するいじめ事件;大津市A中学いじめ自殺事件)
2章 今日のいじめをどうとらえるか(いじめは他者攻撃の一形態―いじめの源はイラダチやムカツキ、不安感や抑圧感;いじめだけを見ていて、いじめはわかるのか―データから見える子どもの全体的危機 ほか)
3章 文部科学省のいじめ対策に期待できるのか(いじめは減っているというのは本当か―文部科学省調査のいじめ認知数への疑問;文部科学省のいじめ取組方針の無策 ほか)
4章 いじめのない安心と信頼の子ども世界を(「なぜうちあけてくれなかったの」と言う前に;いじめの要因を絶っていく社会改革を ほか)
著者等紹介
村山士郎[ムラヤマシロウ]
1944年山形県に生まれる。1977年東京大学大学院教育学研究博士課程修了、教育学博士。現在、大東文化大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
23
30年近く「いじめ」問題を追ってきた著者が、続発する「いじめ自殺」事件に向き合い、その打開の道を示した一冊。遊び感覚で自殺に追い込んでいく子どもたちを糾弾しながらも、子どもたちの世界で何が起こっているのかを深いところからとらえ、彼らをいじめに走らせている学校や社会のあり方にも切り込む姿勢に共感を覚え、学ばされるところが多かった。もちろんいじめは犯罪であり、即効的な対策も必要ではあるが、子どもたちを追い詰めているものをなくしていくことを忘れてはならない。本書が多くの人に読まれ、議論の一助になることを願う。2013/04/18
jima
11
子どもたちの遺書がつらい。中俣実践から学ぶことが多い。1.子ども自身の内面の表現を子どもの事実として大切にしていくこと。2.学校や教師のいじめ論議に、子ども参加・父母参加の視点を持つこと。3.子どもたち自身の「いじめはやめよう」「いじめのない学級・学校をつくろう」という埋もれた声を励まして行動にしていくこと。以上3点。そして、生活綴り方教育から学ぶこと。また、教師が観察したり聞き取ったりした事実には教師の「願望」「期待」「思い込み」が入り込む余地があるということ。2013/02/14
てくてく
7
「いじめで遊ぶ」というインパクトのあるタイトル通り、いじめに対して怒りを感じている著者の思いが伝わる一冊。人が苦しむさまを見て楽しむサディスティックな感情、文科省のいじめ対策が不十分であることなど、いじめ問題を考える上で参考になる点がいくつかあった。2018/07/18
みんちゅ
6
いじめ自殺について考えるとき、大抵は責任問題に論争のテーマがあてられます。この本では、本当に論議しなければいけないのは、そこではないだろう!という大切な視点を与えてくれました。いじめられ、自殺を図った子どもの内面。なぜ子どもたちは過激ないじめに走ってしまうのか。大人は、教師は、社会は何をしていかなければならないか。包み隠さず書かれていました。目を背けずに向き合っていかなければいけません。2013/10/31
kadoyan
2
現代のいじめの実態をとき、社会全体で解決に向かう流れをいかにつくるのか、筆者の経験や思いも込められた中身。この問題を考える上で、参考になる本。2013/01/20