出版社内容情報
精神病理・精神療法×生物学が「うつ」を舞台に交差する。●精神病理・精神療法×生物学が「うつ」を舞台に交差する。
神経科学、ゲノム科学の発展と心理学的・精神病理学的アプローチが交錯し、うつ病臨床は混沌とした状況を呈しています。それを単純な二項対立とはせず、相互に有効な知見へと昇華させるにはどうしたらよいのでしょうか。
本書は、精神病理学、精神療法、社会精神医学、神経科学の専門家がそれぞれ最新の研究を持ち寄り、ワークショップで相互に討議を重ね、その成果を踏まえて執筆した書き下ろし論文集です。
? 社会の中のうつ
第1章 現代の「若者心性」から見た「うつ」の構造(斎藤環)
第2章 楕円幻想――うつ病のナルシシズム試論(内海健)
? 心理的アプローチ
第3章 精神分析からみた鬱病臨床――パーソナルな覚書(藤山直樹)
第4章 対人関係療法(IPT)――対人関係によるストレスを解消し,ソーシャル・サポートを育てる,エビデンス・ベイストな治療法(水島広子)
? 生物学の最先端
第5章 うつ病・双極性障害は神経生物学で理解できるか(加藤忠史)
第6章 DNAメチル化からみたうつ病の病態(森信繁)
? 文化と精神
第7章 「新しい精神の科学」で語る「うつの起源と未来社会の物語」(豊嶋良一)
第8章 悲哀,うつ,うつ病――その進化的意味(神庭重信)
内海 健[ウツミ タケシ]
編集
神庭 重信[カンバ シゲノブ]
編集
内容説明
神経科学、ゲノム科学の発展と心理学的・精神病理学的アプローチが交錯し、混沌としているかに見えるうつ病論。これらを単純な二項対立とはせず、相互に有効な知見へと昇華させるにはどうしたらよいのか。精神病理学、精神療法、社会精神医学、神経科学の各専門家が相互討議を踏まえて執筆した論文を集約した、最新・最高水準のうつ病・気分障害論。
目次
1 社会の中のうつ(現代の「若者心性」から見た「うつ」の構造;楕円幻想―うつ病のナルシシズム試論)
2 心理的アプローチ(精神分析からみた鬱病臨床―パーソナルな覚書;対人関係療法(IPT)―対人関係によるストレスを解消し、ソーシャル・サポートを育てる、エビデンス・ベイストな治療法)
3 生物学の最先端(うつ病・双極性障害は神経生物学で理解できるか;DNAメチル化からみたうつ病の病態)
4 文化と精神(「新しい精神の科学」で語る「うつの起源と未来社会の物語」;悲哀、うつ、うつ病―その進化的意味)
著者等紹介
内海健[ウツミタケシ]
1955年生れ。1979年東京大学医学部卒業。現在、東京藝術大学保健管理センター教授。専攻、精神病理学
神庭重信[カンバシゲノブ]
1954年生れ。1980年慶應義塾大学医学部卒業。現在、九州大学大学院医学研究院精神病態医学分野教授。専攻、精神医学、神経科学、精神薬理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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