内容説明
観たいものを観、スクリーンに対峙するだけで充分ではないか。ただただ世界中の映画をなりふりかまわず観まくってきた映画研究家が、17年ぶりに刊行する映画時評集。
目次
1985‐1993(ミツバチの巣箱を出て―エリセとの対話;神はBBを創りたもう ほか)
1994‐2000(セイジュン!;在日を喜劇にする―『月はどっちに出ている』 ほか)
2001‐2005(銀幕のアリス;原節子の思い出 ほか)
2006‐2007(三池崇史DOA;I SAW HER STANDING THERE ほか)
2008‐2010(抑圧と服喪―『牡牛座』;完結されざるもの―『実録・連合赤軍』 ほか)
著者等紹介
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
1953年西宮生まれ。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文学を学ぶ。韓国の建国大学校に始まり、コロンビア大学、ボローニャ大学、テルアヴィヴ大学などで客員教授・研究員を勤め、現在は明治学院大学文学部芸術学科教授として映画史の教鞭をとる。映像を中心に、文学、音楽、アジア論、都市論、料理、漫画といった広範囲な文化現象に批評の眼を向ける。『映画史への招待』でサントリー学芸賞を、『モロッコ流謫』で伊藤整文学賞を、『翻訳と雑神』『日本のマラーノ文学』で桑原武夫学芸賞を受けた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おとや
0
書名と表紙のクラウス・キンスキーに惹かれて読んでみた。著者の評論を読むのは本書がはじめてなのだが、奇を衒わない筆致で分かりやすい。いろいろな媒体に発表されたものの寄せ集めなので、あまり統一感はないが、ひとつひとつは短くさっくりと読める。2012/03/02
AiTaka_twi
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★★★★☆2011/07/09
afro
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拾い読みに適した散文だが、時折ハッとするようなことが書いてあり、気づきを与えられた。2011/03/10
カラシニコフ
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四方田犬彦氏のアーカイブ集といったところか。400ページあったので、読み応えがあった。ビクトル・エリセとのインタビューから始まって、年ごとに映画について述べていく。4〜5行のものもあれば、4〜5ページにわたるものまで。昔の映画から、当時の最新作まで。2020/09/11