内容説明
ベッヒャー派に「ヨーロッパ近代」をめぐる政治を看破し、ゲルハルト・リヒターにはその多様なスタイルを統一するマトリクスを組みたて、森山大道を裸にして「写真よさようなら」から「プラットフォーム」にいたる写真リアリズムの蘇生を論じる。写真の過剰、批評の不在という現代に向けられた本格的な写真論、ここに誕生。
目次
Becher Schule(無人風景;“D”線上のアリア ほか)
Gerhard Richter(アブストラクト・ペインティングの成立;アブストラクト・ペインティングの変容)
森山大道(暗室の路上;砂漠よさようなら)
写真批評(批評の不在、写真の過剰;カラー写真の過去と現在 ほか)
著者等紹介
清水穣[シミズミノル]
1963年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科ドイツ文学専攻科修了。ドイツ留学ののち1992年から同志社大学で教える。1998‐2000年、ケルン大学音楽学研究所客員教授。現在同志社大学言語文化教育研究センター助教授。専攻は現代音楽(電子音楽、特にシュトックハウゼン)と写真論
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