内容説明
『正法眼蔵』全巻の現代訳という大業をなし遂げた著者は、なお、思想家・哲学者としての道元に対座する。道元のあまりにも透きとおった、そのままが存在であるような堅牢緻密な名文の世界に魅せられながらも道元の説く存在の透脱を追い求める。
目次
光明
観音
古鏡
画餅
説心説性
密語
無情説法
法性
著者等紹介
石井恭二[イシイキョウジ]
1928年生まれ。道元に二十歳台から親しむ。57年、現代思潮社を創業。出版を通ずる思想運動によって、全世界に充満した進歩主義インテリゲンチャの弾劾とスターリニズム批判を展開した。時代に先駆けたサド、フーリエ、ロートレアモン、ブルトン、トロツキー、バタイユ、ブランショ、デリダなど多数の西欧近現代思想・哲学の紹介や埴谷雄高、渋沢龍彦などの著作、さらに日本古典群の刊行によって一時代を画し、その間、サド裁判を闘った伝説的出版人。96年、現代思潮社を退き、以後、著作に専念する
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