出版社内容情報
我々は不死と幸福、神性をめざし、ホモ・デウス(神のヒト)へと自らをアップグレードする。そのとき世界は、あなたはどうなるのか?
ユヴァル・ノア・ハラリ[ハラリ,Y.N]
著・文・その他
柴田 裕之[シバタ ヤスシ]
翻訳
内容説明
我々は不死と幸福、神性を目指し、ホモ・デウス(神のヒト)へと自らをアップグレードする。そのとき、格差は想像を絶するものとなる。『サピエンス全史』の著者が描く衝撃の未来。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
394
サピエンス全史に続いて、ユヴァル・ノア・ハラリ2作目です。話題作の場合、2作目は二番煎じが多いのですが、著者は違いました。しかし芝生が贅沢品だったなんて。我が家の猫の額の庭にも、僅かながら芝生があります(笑)続いて下巻へ。トータルの感想は下巻読了後に。2018/10/16
mitei
246
人類がなぜ他の動物と違うのか、AIがどう影響するのか著者の考察が面白く読めた。やはりコミュニケーション能力が大きな差になるし、宗教などの権威も人類史を統率するに大きな影響があるんだと勉強になった。2020/12/06
パトラッシュ
245
人類は急速な科学技術の進歩で歴史上初めて飢饉と疫病と貧困を克服しつつあるが、同時に数千年来の神や国家などの夢と虚構の共同主観に未だ支配され続けていると説く。過激な民族・宗教至上主義がネットで広まる現状は、科学と宗教が奇妙な夫婦のような関係にあるのを示す。膨大な量の知識を習得しなければ神の如き力を享受できない世の中になったら、人は富や技術や知識格差により自らを神にアップグレードできる人とできない人に分かれてしまうのだ。ここまでの論理展開は反論の余地ないほど鮮やかで、反対する人も納得してしまうだろう。(続く)2020/07/24
あきぽん
216
作者の基本的な主張は「サピエンス全史」と同じだけれど前作以上に価値観を揺さぶられた。衝撃的だったのはサピエンスは近い未来サピエンスでなくなるかもしないという部分。イソップ寓話にも源氏物語にもシェイクスピアにも現代人が共感できるのは人間そのものが変わっていないからだけど、変わってしまったら古典文学の価値はなくなるのか…⁉2019/02/23
33 kouch
199
戦争/飢餓/疾病の三悪の克服が人類の歴史?だとすると、しっかり戦争も起こり新たなウイルスまで蔓延している現在って何なのだろう。そして「飢餓」も過食という形で変化し我々の寿命を縮めている。 決して克服したわけでなく三大悪を残したまま人類は至福/不死/神性を手にしようとしているのではないか。テクノロジーが宗教の領域を狭めているとある。ここも見方によってはテクノロジーが「至福不死神性」といった新たな景色を見せてるだけだと思う。やはり本質は何も変わってないような。思考を巡らせながら読める面白い本。2023/02/16