出版社内容情報
条文ごとに「改正草案」と「現行憲法」を対比させ、改正部分を赤字で表示。チェック問題で重要部分を示し、改正理由、問題点を解説。
【著者紹介】
弁護士、法学館憲法研究所所長、法学館法律事務所所長、伊藤塾（法律資格の受験指導校）塾長。日本国憲法の理念を伝える伝道師として講演・執筆活動を行う。NHK「日曜討論」「仕事学のすすめ」、テレビ朝日の「朝まで生テレビ」などに出演。様々な媒体を通じてメッセージを日々発信している。著書『伊藤真の世界一わかりやすい憲法入門』など多数。
目次
憲法チェック・トレーニング問題
前文
天皇
戦争の放棄・安全保障
国民の権利及び義務
公務員の選定
自由と責務
家族・新しい権利など
財産権
拷問・残虐な刑〔ほか〕
著者等紹介
伊藤真［イトウマコト］
１９５８年東京生まれ。弁護士、法学館法律事務所所長、伊藤塾（法律資格の受験指導校）塾長、法学館憲法研究所所長（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこしま
32
参院選投票の前に読んでほしい本です。◆経済を良くすると毎回打ち出し、選挙後は憲法改正を目指す安倍の巧みさを知って欲しく。著書は改正草案と現憲法が並ばれ、何処が変わるのか指摘し、111ページとコンパクト。手元に置いてくだされば。◆昨秋は先に米国に安保理を変えると同調し、屈辱となる9.11にて改正されました。来月の参議院選挙で与党が圧勝すれば、9条を改正するための仕込や、震災でも出た【緊急事態条項】を目指しています。安倍はコレを使い、長く人権無視の状態を続けるのが本音。◆全ては国民の投票です。諦めないで！2016/06/11
壱萬弐仟縁
27
草案、現行憲法、チェック問題と解説、まとめ、読者自身の赤ペンとなっている。赤ペンチェックの解説は熟読しておきたい。自民党のは国民よりも国家を尊重し、国民主権を後退させているのである（14頁）。極めて遺憾である。憲法の本質は、個人尊重のために国家権力を縛り、権力規則規範たることにある（15頁）。国防軍は軍隊としての力が強化される懸念がある（30頁）。伊藤先生が、少数者の人権を侵害から守ることこそ、憲法の真骨頂だと指摘されている（105頁）。 2014/09/21
daiyuuki
19
自民党草案第９章・緊急事態での条項は、緊急事態宣言を行うことが出来る状況の基準が「内乱等」「地震等」「その他法律で定める緊急事態」と曖昧で限定がされていないため法律による後付けで緊急事態が持続する恐れがある。こうして分析していくと、緊急事態により簡単に対応出来るように改憲するという表向きの理由の奥にある、国防優先の国家に作り変え国民を縛るのが目的だと分かります。この改正草案の内容をしっかり吟味し、国民それぞれが人権を守るためにどうすべきか、考えるきっかけになればと思います。2016/09/24
よこしま
11
原文と比較できるので、分かりやすいです。2014/03/23
megumiahuru
10
暑い日が続きますが、これを読むと一気にぞぞぉーっと背筋が寒くなってきます。国家がじわっと真綿で首をしめるように、国民を従順ならしめようと「本気」で考えていることが伝わってきます。本来、国民が国家を縛るためにある「憲法」を、国民を縛るためのものにしようという、「立憲主義」を逆さまにしようというその意図に、慄然とさせられます。こっちもホントに、「本気」になって目を開いていないと、いつの間にか好きな本も読めない国になってしまいそうです。2013/07/20
