内容説明
医療ボランティアでカンボジアを訪れた医師のエリオットは、赤ん坊の手術をしたお礼に、不思議な老人から過去に戻ることができる10粒の薬を受け取る。彼の願いは、30年前に亡くなった当時の恋人レイナに、もう一度だけ会いたいということだけだった。半信半疑でその薬を飲むと、30年前にタイムスリップし、過去の自分と出会うのだが…。フランスのベストセラー作家ミュッソの映画原作本が、装いも新たに登場。
著者等紹介
ミュッソ,ギヨーム[ミュッソ,ギヨーム] [Musso,Guillaume]
1974年フランス生まれ。ニース大学で商業経済学を学び、高校教師に。2004年に発表した『Et,apr`es…』が驚異的な売り上げを記録し、一躍ベストセラー作家の仲間入りを果たす
吉田恒雄[ヨシダツネオ]
1947年生まれ。23歳で渡仏、35年の会社勤めを経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ざるこ
58
肺がんを患う60才のエリオットが医療ボランティア先で受け取った10粒の薬。過去へ戻れる秘薬と知り、ひと目会いたいと30年前に亡くなった恋人イレナの元へ。この物語は現代と同日時の30年前にしか戻れない。1度戻って過去を変えれば2度目それ以前には戻れないことになる。30才と60才のエリオットがそれぞれ守りたいもの。導き出される最善策は本当にそれでいいの?と思ってしまう。みんなが苦しい。空虚さが広がる読書だけど、貫いた愛と失われない友情による思いがけない結末!報われたという安堵感が静かな感動を呼ぶ作品です。2019/09/26
Panzer Leader
48
過去に戻る事の出来る薬を手に入れた60歳のエリオットがやり直したい人生とは何だったのか。タイムスリップ+ラブロマンス+友情物なんだけど、物事が上手く行き過ぎの上ツッコミどころ満載。こういう物語に素直に感動できなくなった自分が悲しい。2020/03/09
あさうみ
48
好き。ページをめくる手を止めさせない、巧みな作家のひとり。今、出版されるミステリーも良いけど、このSFファンタジー味あるころも大好き。未来を変えるためにとる代償、それでも得たい幸せ。後半への仕掛けがまた鮮やか。今まで読んだタイムトラベルを軸にタイムパラドックスを加味した話で一番優しく満たされる読了感だった。2020/01/03
hundredpink
34
フランス人作家 タイムトラベル物 鮮やかなラスト。2017/12/03
ばんだねいっぺい
30
わかるけど、バタフライエフェクトなんて、気にしないでいいじゃんと思った。現にもうすでに思いきり変わってる。あぁ、読んでしまった。全著作、今年中に翻訳してくれないかなぁ。フランス語はハードル高い。英語も高い。うーむ。 2021/01/05