内容説明
いなか道を村から村へ、芸を見せながら、旅してまわる男がいた。おどりをおどる熊をつれていたので、人びとは、「熊おじさん」と呼んだ。夜になると、熊おじさんは、火のそばで熊におはなしを聞かせ、角笛をふいた。角笛のこだまは、銀の玉をころがすような、澄んだ美しいメロディーをかなでた…。一生を旅に生きた男と、その無二の親友だった熊の、しみじみと心に残る物語。『タイコたたきの夢』『レクトロ物語』などで知られる、絵物語の名手ライナー・チムニクのみずみずしいデビュー作、待望の復刊。小学校低・中学年~
著者等紹介
チムニク,ライナー[チムニク,ライナー] [Zimnik,Reiner]
1930年、現在はポーランド領となっているオーバーシュレージエンに生まれる。ミュンヘンの美術学校に在学中の二十四歳の時に、デビュー作『熊とにんげん』を発表、大きな話題を呼ぶ。その後、絵物語を次々に発表。絵本作家としても活躍している。ミュンヘン在住
上田真而子[ウエダマニコ]
1930年広島生まれ。マールブルク大学で宗教美術史を学ぶ。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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