成長のない社会で、わたしたちはいかに生きていくべきなのか

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 271p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784198636920
  • NDC分類 330.4
  • Cコード C0033

出版社内容情報

モルガンスタンレー元チーフアナリストと朝日新聞の名物記者による異色対談。「資本主義」の謎と「非・成長社会」の本質に迫る。

『終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか』で知られるエコノミスト・水野和夫。歴史的文脈から読み解いた経済論は「水野史観」と呼ばれ、多くの読者に支持されている。市場とは何か、貨幣とは何か、労働とは何か。そして、人類が作り出した「資本主義」とはいったい何か? 根源的な疑問をテーマに語り合う異色の対談。聞き手となるのは朝日新聞の名物記者・近藤康太郎。絶妙な掛け合いで、水野理論をわかりやすく展開する。

【著者紹介】
1953年、愛知県生まれ。日本大学国際関係学部教授。77年、早稲田大学政治経済学部卒業。80年、同大学大学院経済学研究科修士課程修了後、八千代証券(国際証券、三菱証券を経て現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)に入社。三菱UFJ証券チーフエコノミストを経て、2010年退社。同年、内閣府大臣官房審議官(経済財政分析担当)。11年、内閣官房内閣審議官(国家戦略室)。12年、退官。『人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか』『終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか』(以上、日本経済新聞出版社)『世界経済の大潮流』(太田出版)『資本主義という謎』(共著・NHK出版新書)『アベノミクスは何をもたらすか』(共著・岩波書店)など著書多数。

内容説明

規制緩和、成長戦略、五輪招致。「かりそめの景況感」に世間は踊る―。日本大学国際関係学部教授と朝日新聞記者が語り合う。人類が作り出した謎多き「資本主義」に正面から思考する知的問答。

目次

第1部(「株式」とはなんですか?;なぜわたしたちは税金を払うのか―国家と財政;強欲の国、アメリカ―王様は裸か?;ヨーロッパと混沌―ユーロは終わったのか?;陸の帝国・中国―21世紀の王様か?)
第2部(成長なき社会と日本―アベノミクスの正体;会社は誰のものなのか―世界で仕事が消えていく;資本主義は終わるのか―長い16世紀と現代;「成長」は神様です、か?;水野和夫さん、気は確かですか?)

著者等紹介

水野和夫[ミズノカズオ]
1953年、愛知県生まれ。日本大学国際関係学部教授。77年、早稲田大学政治経済学部卒業。80年、同大学大学院経済学研究科修士課程修了後、八千代証券(国際証券、三菱証券を経て現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)に入社。三菱UFJ証券チーフエコノミストを経て、2010年退社。同年、内閣府大臣官房審議官(経済財政分析担当)。11年、内閣官房内閣審議官(国家戦略室)。12年、退官

近藤康太郎[コンドウコウタロウ]
1963年、東京・渋谷生まれ。朝日新聞文化部記者。87年、慶應義塾大学文学部卒業後、朝日新聞社に入社。川崎支局、AERA編集部、外報部、ニューヨーク特派員などを経て現職。音楽や文化、美術などを中心に、カルチャーシーンのみならず、社会事象を幅広く取材(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シュシュ

22
トリクルダウンは起こらず、アベノミクスは大企業と金持ちのためのものだいうことがわかった。労働規制緩和を始めたとき、「多様な働き方を認めて自由にしよう」というふれこみだったことを読んで、確かに最初はいいことをいっていたことを思い出した。法人税を上げると企業が海外へ逃げるというけれど、逃げたい企業は逃げればいい、その後に代わりの企業は必ずでてくるという水野さんの意見に胸がすっとした。「もっと速く、もっと遠くへ」が資本主義だが、もうこれ以上遠くへ行けない。「持てば持つほど貧しく感じる」「戦争は最大の公共事業」2015/10/20

Yoshi

5
「最終的には日本の借金1000兆円は、もう債券じゃなくって、『日本株式会社』への日本国民の出資だと思わなきゃいけない」「『働く』って、メシを食うとかいうだけでなくて、もっと根源的に、人間存在にとって必要不可欠なこと」「空間も有限なら、時間だって有限」など、お二方の一言一言が大変印象深く、自分の認識を整理する上で大いに役立った。大切なものは目に見えないという格言を、色々な面で連想させられた一冊。2014/10/15

あつもり

4
水野さんの著作は結構目を通しているつもりなので、その意味では目新しさはありませんでしたが、なぜこのような歴史観に辿り着いたのか、の経緯の説明が面白いです。やっぱり人と違うことを考えるためには、人と違うアプローチがいるのだな、と。2014/06/23

まゆまゆ

4
これ以上経済成長が難しい、という理由を「原料の高騰化」と「空間と欲望の有限」から説明する水野氏と文化記者である近藤氏の対談本。結局、経済学はその時には最適な方法をとったとしても、現在の状況でうまくいくとは限らないってことか。どうするどうなるの答えはないけど、十分考えさせられる。2014/01/27

ノットン

3
成長ない社会でどういきていくか。これから働き始める自分でも心のそこに置いて考えていきたいなと思いました。また読み返したいですね。おすすめです2014/11/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7484469
  • ご注意事項