文春文庫<br> 受難

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文春文庫
受難

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  • サイズ 文庫判/ページ数 260p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167656287
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

修道院で育った汚れなき乙女フランチェス子のオ×××に人面瘡がデキた!「お前はダメ女だ」と朝な夕なに罵倒する人面瘡を、けなげにも“古賀さん”と呼んで共同生活をするフランチェス子の運命やいかに?極北の笑いと奇想天外な物語の裏に、現代人のジェンダーを見つめる醒めた視線が光る、著者の代表作。

著者等紹介

姫野カオルコ[ヒメノカオルコ]
1958年生まれ。青山学院大学文学部卒業。1990年『ひと呼んでミツコ』で単行本デビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

92
「打ちのめされるようなすごい本(米原万里)」から本書へ。抱腹絶倒の凄い本デス!設定からして前代未聞且つ衝撃(笑劇)的。しかし随所にハッとさせられます。解説で米原万里さんが本書の魅力をなんと12項目に渡って具体的に記載されていますが、いちいち頷いてしまいました。本書は良書かもしれません。2018/04/14

ehirano1

82
「“つきあう”というのは、すべての会話を、「あ、なんかちょっといいみたい」「なんかすごくきらいみたいな」「なんだかよくないっていうか」「うーん、わかんないけどわかるような気がする」くらいですませることである。相手の人格の深い部分にまで入り込もうとしないこと、入り込まれるほどの人格を所有しないこと、これが「つきあう」だ(p147~148)」。なるほどね。後半の人格云々の部分は、社会における“つき合い”にも同じことが言えるのではないかと思いました。2021/10/03

ehirano1

72
「人間は努力して泣かないようにしなくてはいけない。人生を気持ちよくやっていくように努力しなくちゃいけない。でも、女だって男だって泣きたいときはあるわ。そいうときは泣いてもいい(p245)」。素直に生きろってことですよね。松下幸之助の「素直」が思い出されました。2021/01/10

ehirano1

57
“遊女の羽飾り”と映画『恋におちて』をリンクさせての考察(「悩んでるんじゃないの。悩みを見せびらかしているの。(p127~130)」)がとても興味深いモノでした。ここまで読み解けるのは流石だと思いました。勉強になります。2019/01/06

ehirano1

57
「そうしたら少しいいことがあるかもしれない。少しだけいいことがあれば、それでいいじゃないか(p57)」。沁みますね。ホント、少しだけで良いんです、少しだけ良いことがあればヒトは幸せになれますよ。2018/07/14

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