カウントダウン・メルトダウン〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 477p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163761503
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「もうだめか」米軍横須賀基地から空母が離脱。首都に被害が及ぶことを想定、首相談話が準備された。日米要人170名余に徹底取材。

内容説明

「民間事故調」の調査を指揮した著者が被災地、官邸、米軍、ホワイトハウスと立体的な取材を継続。浮かびあがらせた「戦後最大の危機」の実相。

目次

全交流電源喪失
保安院検査官はなぜ逃げたか
原子力緊急事態宣言
ベント
1号機水素爆発
住民避難
危機の霧
3号機水素爆発
運命の日
対策統合本部
自衛隊という「最後の砦」
放水

著者等紹介

船橋洋一[フナバシヨウイチ]
日本を代表するジャーナリスト。歴史を動かした国際的な事件や合意の舞台裏とその歴史的意味を、各国の政権中枢にまで入り込んで描き出すという手法を得意とする。通貨交渉の舞台裏を追った『通貨烈烈』(1988年吉野作造賞)、90年代の日米同盟の質的転換を浮き彫りにした『同盟漂流』(1998年新潮学芸賞)、2000年代の朝鮮半島核危機をめぐる六カ国協議を多面的に描いた『ザ・ペニンシュラ・クエスチョン』(2006年)などの著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

95
第44回(2013年度)大宅壮一ノンフィクション大賞受賞。 東北地震による福島原発事故を 克明に描く。著者は元朝日新聞主査で、 福島原発事故を民調の立場で調査。 本作は、東電、政府、官僚の 動きを時間軸で甦らせた労作である。 情報過多の時代、何が報道され、 裏で何があったのか。そして 未経験の事態に遭遇した時に、 人はどう動くのかーー菅首相・海江田大臣含め 政府、官僚、東電がどう動いて何にうろたえたのか 今に伝えてくれる。上巻は、3号機爆発まで。2013/09/15

壱萬弐仟縁

34
淡々と、刻々と、短文で綴る。 さすがジャーナリストの文章。 逃げ出した保安院(37頁)。 国民の安全と健康は守られない 職業倫理と使命感に欠いた(39頁)。 菅は苛立ったが、吉田顔色一つ変えない (126頁)。 これは逆ではないか。 総理は冷静沈着でなければ。 菅元総理は、爆発してから 矢継ぎ早に質した(149頁)。 避難範囲は不安の波紋で、 半径2→3→10→20キロ。  2014/05/22

金吾

28
◎国家存亡の危機という緊迫感がひしひしと伝わります。現場の頑張りや責任感の強さに感銘を受けると共に、この段階においても、責任回避や省庁のメンツ、杓子定規な対応、当事者意識の欠如にフィクションであって欲しいと感じました。2023/12/01

yokmin

12
迫力に圧倒された。日本でこの様なノンフィクションと出会うのは初めてだ。「大統領の陰謀」にも匹敵する。地道に数多くのインタビューをこなし、読みやすくまとめている。現代ビジネス(オンライン)インタビューの著者コメントが興味深い。「何か大変な危機に見舞われた時、『誰の責任か』から発想する人は危機管理に一番向かないタイプです」(つまり菅さんは向いていない)  「生死がかかった危機のときリーダーに必要な要件・・、『あきらめない』精神、さらにその底にある『生存本能』が重要・・菅さんにはそれがあった」2013/09/23

モリータ

10
◆2012年12月刊。著者は元朝日新聞主筆のジャーナリスト。シンクタンク設立、民間事故調も手がける。◆福島第一原発事故を、単なる時系列ではなく様々な主体や重大局面に沿って多角的に描く。事故の経緯は既知の部分も増えてきたが、周辺市町村長(6章)、統合対策本部(9章)、自衛隊(10,11章)の動きは初めて知ることも多く面白かった。◆オフサイトセンター(ハード)と原子力安全・保安院(ソフト)の機能不全に象徴されるように、有事に対処する体制・人材・情報集約の不備、現場・自治体とのやり取りの混乱は無惨なほど。2022/02/20

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