出版社内容情報
奈良で女子大生となった八重は着物の店を始めた琥珀の下でバイトの日々。店には着物を巡る謎が持ち込まれて……『花を追え』続篇
内容説明
親元を離れ、奈良で大学生になった八重。それを追うように天才和裁士・琥珀は近くで着物の店“旧暦屋”を開いた。バイトを引き受けた八重と和の知識豊富な琥珀の元には次々と着物を巡る事件が持ち込まれる―人形に隠されたメッセージや模様柄が語る恋の罠、“旧暦屋にない密”の謎…いつも思わせぶりな琥珀に心揺れてしまう八重。古都に恋の花は咲くのか?アガサ・クリスティー賞優秀賞受賞作『花を追え』続篇登場。
著者等紹介
春坂咲月[ハルサカサツキ]
1968年兵庫県神戸市生まれ。大学非常勤講師の傍ら文学賞に小説を投稿。2016年、『花を追え』で、第6回アガサ・クリスティー賞優秀賞を受賞し、デビュー(出版に際して『花を追え―仕立屋・琥珀と着物の迷宮』に改題)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
40
奈良で再会した大学生になった八重と、その近くで着物の店・旧暦屋を開いた天才和裁士琥珀。バイトを引き受けた八重と和の知識豊富な琥珀の元に次々と着物を巡る事件が持ち込まれる第二弾。人形に隠されたメッセージや模様柄が語る恋の罠、そして八重に出された「旧暦屋にない密」の謎。着物やいろいろな背景になるほどなあと思ったり、なかなか伝わらない粋な琥珀の八重への想いにどかしいとも感じつつ、見通すかのように琥珀が解き明かした謎解きには裏があって、琥珀が八重にこだわる理由も垣間見えたりで今後の展開が改めて楽しみになりました。2017/10/03
ぽぽ♪
38
前作読んだけどすっかり内容忘れてました…大学生になった八重を追いかける様に奈良に店を構える琥珀が、ちょっとストーカーチックだなぁ。琥珀の店の「旧暦屋」に持ち込まれた人形。結構陰湿な謎でした。八重と琥珀の距離も少し縮まったかな。シリーズ化嬉しいです。2019/04/08
あゆみ
21
★★★★☆ 着物に関する知識に疎いので、読みづらい言葉が度々あるが、1巻より軽やかな感じの文体がとても好みで楽しめる。呉服屋の店員なのにジーパンを貫く八重にやはり魅力は感じられないが、琥珀の方が八重に執着している構図はおもしろい。ツッコミキャラの祭文もいいし、勝負パンツならぬ菖蒲襦袢がツボ! 2017/10/17
ひさか
15
2017年9月ハヤカワJA文庫刊。書下ろし。シリーズ2作目。5つの連作短編。着物、和歌等の和物を使ったなぞなぞが、次々と出てきます。こういう世界ってホントにあるんだろうか?と思いました。少し飽きました。2017/12/11
いっちん
12
花を追えの続編。今回も着物に謎解きに盛りだくさん。でもやっぱり着物を絡めた謎解きは難しいものが多かったかな。着物を知らない人や和歌なんかを知らないとなかなか難しいかな。琥珀と八重がどんな風になっていくのかまだまだ楽しみ。祭文も気になるキャラだしみんな個性的なキャラで面白い。2019/03/09