内容説明
中央銀行の本来の使命とは何か?1929年恐慌から平成のバブル崩壊、リーマンショックまでの流れをたどり、金融政策の本質がインフレやバブルを未然に防ぐこと、すなわち物価の安定であることを説く。政府の主張への迎合が原則からの逸脱であることを明らかにしたうえで、インフレ目標政策の是非を論じる。安倍内閣と日銀が進める経済政策の本質を、歴史をふまえ明確かつ緻密に提示する力作。
目次
第1章 デフレは日銀の責任なのか(「三本の矢」の機能;デフレとインフレとはそもそも何か ほか)
第2章 現在にいたる日本経済と日銀の歩み(悲願だった政治からの独立性確保;「包括緩和」に踏み込んだ日銀 ほか)
第3章 なぜ中央銀行の独立性が重要か(金本位制から管理通貨制への移行;インフレ・ファイターとしてのドイツ連銀 ほか)
第4章 表舞台に登場した欧米の中央銀行(景気高揚と雇用確保で前面に出る米中銀;欧州債務危機対応でフル出動のECB)
第5章 これからの経済と金融政策のあり方(アベノミクスのゆくえ;日本経済のあり方 ほか)
著者等紹介
相沢幸悦[アイザワコウエツ]
1950年、秋田県生まれ。1978年、法政大学経済学部卒業。1986年、慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。1989年、(財)日本証券経済研究所研究員。長崎大学経済学部教授、埼玉大学経済学部教授を経て、埼玉学園大学経済経営学部教授、川口短期大学ビジネス実務学科客員教授。経済学博士(慶應義塾大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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