出版社内容情報
国際連盟はなぜ1920年代末から非ヨーロッパ地域に大々的な介入を行うようになったのか.普遍的国際機構としての国際連盟を再検討してその活動の全体像を描き出し,戦間期国際関係史に新たな光を当てる.現代の国連と地域機構との関係にも示唆.
目次
第1章 国際連盟理事会改革における「普遍」と「地域」(国際連盟創設から一度目の理事会拡大まで;常任理事国増員問題の浮上;一九二六年三月理事会の紛糾;連盟理事会構成問題委員会と非常任理事国増員問題)
第2章 中国問題と国際連盟―紛争の国際連盟提起と代表権問題(北京政府期の国際連盟関与構想;中国内戦と代表権問題の浮上;南京国民政府による統一と代表権問題の解消)
第3章 アジア太平洋地域の条約秩序と国際連盟―国際連盟と多国間枠組みの競合と包摂(ワシントン体制と国際連盟;不戦条約の締結と国際連盟;満州事変における国際連盟と九カ国条約・不戦条約)
第4章 ラテンアメリカと国際連盟―チャコ紛争における国際連盟と地域的枠組みの競合(一九二〇年代のラテンアメリカと国際連盟;一九二八年一二月の武力衝突;チャコ戦争開戦と管轄権競合の開始;管轄権の国際連盟への移動とチャコ委員会;連盟規約第一五条の適用と一九三四年一一月特別総会;地域的枠組みへの回帰―ブエノスアイレス交渉へ)
第5章 国際連盟と地域機構の関係設定の試み(国際連盟創設直後の連盟事務局における連盟=地域機構関係の検討;一九二〇年代の地域統合構想の進展と政府レベルにおける連盟=地域機構関係の検討;一九三〇年代の国際連盟―パン・アメリカ会議及び連合との水平的関係公式化の試みと挫折;国際連盟改革論における連盟=地域機構関係)
著者等紹介
帶谷俊輔[オビヤシュンスケ]
1986年神奈川県生まれ。2009年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2017年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。日本学術振興会特別研究員(DC)、国立公文書館アジア歴史資料センター調査員、東京大学大学院総合文化研究科学術研究員を経て、現在、日本学術振興会特別研究員(PD)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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