出版社内容情報
服装の社会のなかでの機能に着目し,とりわけ貴族にとっての日常の衣服でありながら,その背後にある権力性を象徴する「直衣」について,絵画や文学作品に及ぶさまざまな史料を用いながら探究する.服装が権力闘争や朝廷支配の現場でどのように利用されていたのかをえぐり出し,動的な歴史を描き出す.
はじめに
第一章 直衣とは何か
第一節 直衣に関する通説とその問題点
第二節 十世紀の史料に見る直衣
第二章 雑袍勅許
第一節 先行研究の成果と疑問点
第二節 雑袍勅許の対象者と手続き
第三節 宿衣としての直衣と雑袍勅許
第四節 直衣以外の雑袍
小 結
第三章 摂関政治と直衣参内
第一節 内裏の空間と服装
第二節 内裏での直衣着用の拡大
第三節 政治活動の場の多様化と直衣参仕
第四節 直衣参内の作法
第四章 直衣参内勅許の成立
第一節 『禁秘抄』の再検討
第二節 白河院政と直衣参内勅許
第三節 動乱の時代と直衣参内勅許
第四節 承久の乱後の展開
第五章 直衣始
第一節 直衣始の儀礼としての性格
第二節 直衣始の成立と多様性
第三節 鎌倉殿の直衣始
小 結――直衣始とは何か
結び
中井 真木[ナカイ マキ]
著・文・その他
目次
第1章 直衣とはなにか(直衣に関する通説とその問題点;十世紀の史料に見る直衣)
第2章 雑袍勅許(先行研究の成果と疑問点;雑袍勅許の対象者と手続き ほか)
第3章 摂関政治と直衣参内(内裏の空間と服装;内裏での直衣着用の拡大 ほか)
第4章 直衣参内勅許の成立(『禁秘抄』の再検討;白河院政と直衣参内勅許 ほか)
第5章 直衣始(直衣始の儀礼としての性格;直衣始の成立と多様性 ほか)
著者等紹介
中井真木[ナカイマキ]
1976年アメリカ合衆国オレゴン州生まれ。2000年東京大学文学部卒業。2002年東京大学教養学部卒業。2012年東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。2015年博士(学術)。明治大学大学院特任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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