出版社内容情報
過去からの記憶の波動を感知し,記録した装置=地震計である「ムネモシュネ・アトラス」.特異な美術史家ヴァールブルクが作り続けたそのイメージの地図帖(アトラス)に宿るアクチュアルな歴史を解放し,ありえなかったはずの過去に触れる.
内容説明
過去からの記憶の波動を記録した装置=地震計である「ムネモシュネ・アトラス」。特異な美術史家ヴァールブルクが作り続けたそのイメージの地図帖(アトラス)に宿るアクチュアルな歴史を解放し、ありえなかったはずの過去に触れるイメージ研究、座右の書。
目次
1 ヴァールブルクの天球へ(ad sphaeram warburgianam)―『ムネモシュネ・アトラス』の多層的分析
2 『ムネモシュネ・アトラス』序論・解説
3 『ムネモシュネ・アトラス』展二〇一二
4 『ムネモシュネ・アトラス』パネル分析
5 ニンフとアトラスをめぐる『ムネモシュネ・アトラス』拡張の試み
6 ジョルジュ・ディディ=ユベルマンのヴァールブルク論を読む
エピローグ 『ムネモシュネ・アトラス』と歴史経験―地震計としての身体
資料
著者等紹介
田中純[タナカジュン]
1960年生。東京大学大学院総合文化研究科教授。東京大学副学長。イメージ論・思想史。博士(学術)。2010年、フィリップ・フランツ・フォン・ジーボルト賞受賞。『政治の美学』(東京大学出版会、2008、第63回毎日出版文化賞受賞)、『都市の詩学』(東京大学出版会、2007、第58回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)、『アビ・ヴァールブルク 記憶の迷宮』(青土社、2001、新装版:2011、第24回サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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