文化政策の現在〈2〉拡張する文化政策

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  • サイズ A5判/ページ数 231p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130034968
  • NDC分類 709
  • Cコード C3300

出版社内容情報

従来の芸術振興・芸術普及という狭義の領域を超え,範囲(ジャンル、分野),制度・施設の形態などが拡張してきた推移や現状を論じ,その対象が多様化してきていることを示し,社会のあらゆる領域へと浸透していく現在の文化政策の姿を描く.【シリーズ全3巻/第2回配本】

シリーズ刊行にあたって  

はじめに  小林真理



第?部 領域の拡張

第1章 文化政策のパラダイム変化 ─創作者中心から享受者中心へ (李知英)

1 はじめに

2 朝鮮戦争後から軍事政権までの文化政策

3 金泳三政府から盧武鉉政府までの文化政策

4 李明博政府から朴槿恵政府までの文化政策

5 文化政策の新しいパラダイムに向けて



第2章 文化施設とは何か ─建物と人の距離 (新藤浩伸)

1 「敷居の高さ」というレトリック

2 「文化施設」の範囲

3 歴史の中の「文化施設」

4 戦前期の文化施設概念が示すもの  



第3章 英国のアーツ・センター・ムーブメント(菅野幸子)

1 アーツ・センターの始まり

2 アーツ・センター・ムーブメント

3 アーツ・センターと現代アート

4 まとめ

  

第4章 芸術祭とアートプロジェクトは、新たな制度となりうるか? ――プロジェクトからインスティテューションへ(佐藤李青)

1 はじめに

2 「インスティテューション」という視点からの課題

3 芸術祭とアートプロジェクトの特徴=成果とは何か

4 おわりに ─「プロジェクト」を超えて

  

第?部

政策概念

第5章 地域アイデンティティ再構築 ──フランス都市文化政策の戦略化 (長嶋由紀子)

1 欧州単一市場と文化政策

2 都市の魅力と発信力 ─モンペリエ市の事例

3 地域/都市アイデンティティ再構築 ─リール市の事例

4 多中心的な社会へ ─都市文化政策の空間ナラティヴ



第6章 文化政策とソーシャル・インクルージョン ──社会的包摂あるいは社会包摂 (中村美帆)

1 ソーシャル・インクルージョンとは何か ─概念の成り立ちと二つの訳語

2 「社会的包摂」と「社会包摂」 ──社会政策と芸術文化政策

3 敢えて「社会包摂」を語ることの可能性 ─芸術文化による社会包摂

4 現代日本の芸術文化政策におけるソーシャル・インクルージョンの課題



第7章 国際文化交流と文化外交 ──「アジア」の文化理解を一例として(武田康孝)

1 はじめに

2 日本の対外文化政策と「文化交流」概念の変遷

3 一九七〇 ─八〇年代の「アジア文化理解」事業─国際交流基金とトヨタ財団

3 福岡市の対アジア文化政策 ─都市政策としての「アジア理解」

4おわりに ─「交流」の価値を取り戻す



第8章 創造都市と創造産業の隆盛 (菅野幸子)

1 創造都市の原点

2 創造産業の隆盛

3 東アジアにおける創造都市と創造産業の広がり

4 まとめ

  

第?部 担い手の多様化

第9章 メセナ(企業の文化支援)論(伊藤裕夫)

1 はじめに ──「企業の文化支援」という視点

2 文化振興における「企業」─企業メセナ協議会設立まで

3 企業メセナの展開と変容

4 文化政策における民間セクターの意義と問題

      

第10章 指定管理者制度時代の文化振興財団の課題と展望 (小林真理)

1 はじめに

2 地方自治体による文化行政の展開と混乱 ─教育行政からの分離

3 自治体出資法人の出現と問題

4 地方自治体出資法人における専門性の追求

  

第11章 中間支援の可能性と課題 ──築港ARCとアーツコミッション・ヨコハマ(佐藤李青)

1 はじめに ──「現場」と「環境」を巡って

2 「草の根」の「創造」を支援

3 中間支援事業の展開 ─築港ARCとアーツコミッション・ヨコハマ

4 おわりに ──中間支援の可能性を拓くために



第12章 アートNPOの展開と実態 ──公共の新たな担い手として (吉澤弥生)

1 日本におけるアートNPOの展開

2 活動実態──「アートNPOデータバンク」調査結果から

3 「協働」のあり方 ──大阪の事例から  

4 展望──アートNPOは公共の担い手となりうるか

  

第13章 参加と協働の具現化──市民参加型フィールドワークから博物館建設へ(土屋正臣)

1 はじめに

2 博物館をめぐる今日的課題

3 野尻湖発掘という市民参加のフィールドワーク

4 市民参加型フィールドワークから博物館建設へ

5 より良い参加・協働の構築をめざして



Cultural policy Studies

Voi.2 Domain

Mari KOBAYASHI, editor

小林 真理[コバヤシ マリ]
編集

内容説明

文化政策の拡がりを知る。地域・企業・都市―多様化する文化政策はどのように深化し、何に貢献するのか。其処此処にある文化政策を学ぶ。

目次

第1部 領域(文化政策のパラダイム変化―創作者中心から享受者中心へ;文化施設とは何か―建物と人の距離;英国のアーツ・センター・ムーブメント;芸術祭とアートプロジェクトは、新たな制度となりうるか?―プロジェクトからインスティテューションへ)
第2部 政策概念(地域アイデンティティ再構築―フランス都市文化政策の戦略化;文化政策とソーシャル・インクルージョン―社会的包摂あるいは社会包摂;国際文化交流と文化外交―「アジア」の文化理解を一例として;創造都市と創造産業の隆盛)
第3部 担い手の多様化(メセナ(企業の文化支援)論
指定管理者制度時代の文化振興財団の課題と展望
中間支援の可能性と課題―築港ARCとアーツコミッション・ヨコハマ
アートNPOの展開と実態―公共の新たな担い手として
参加と協働の具現化―市民参加型フィールドワークから博物館建設へ)

著者等紹介

小林真理[コバヤシマリ]
東京大学大学院人文社会系研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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