内容説明
「家」が分立してゆく社会に生きたさまざまな女性の愛と活動、子どもから老人へ、人生階段上の現実の姿かたちに光をあてる。
目次
1 「家」をつくる人びと
2 女性芸能者と僧の「家」
3 お産、女の子と男の子
4 娘と息子、結婚へ
5 結婚、妻となって
6 孤独の身
7 境界線上の女性たち
8 尼になる
9 中世女性と近代女性の差
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
pippi
1
中世の「家」は近代のように家父長に絶対の強権が集中するのではなかった。娘にも所領相続権もあり、近世中期の幕府の強制によって直系男子継承に一本化されたことにより「桎梏」となった。表紙に使われている「熊野観心十界図」曼陀羅が興味深い。熊野比丘尼が絵解きをしたそう。見てみたい。クリムトの「愛」を想起させる。しかし、こんな歴史解説書で稲垣足穂の名前を読むとは。「弘児聖教秘伝(こうちごしょうぎょうひでん)」。比叡山の児灌頂の秘伝、門外不出の書。老僧の世話をする児。これまた興味深い。2013/10/29
空木モズ
0
図書館から再び借りる。近江の遊女の大力の部分だけ読了。2014/06/25
陽香
0
200205302012/10/01