出版社内容情報
理性の能力を精緻に分析することによって、思考法に革命を起こしたカント。「人間」の本質と運命を見極めようとしたドイツ観念論のドラマ。
【2008年度 毎日出版文化賞(特別賞)受賞】
内容説明
理性の力でどこまで行けるか。西洋哲学の全体像を描き出す日本初のシリーズ、第4弾。
目次
カントとドイツ観念論
ヴォルフとドイツ啓蒙主義の暁
カント
ハーマン
ヤコービ/ヘルダー
ラインホルト/シュルツェ
フィヒテ
ヘーゲル
ドイツ自然哲学
シェリング
シュライエルマハー
ドイツ・ロマン主義
ヘルダーリン
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
非日常口
21
ヘーゲルとシュライエルマッハーについて確認。ヘーゲルの人間的なところが書かれていて面白い。2015/11/18
羊山羊
10
今まで色々読んで来たけど、ドイツ観念論のエッセンスは本著が一番理解しやすかったと思う。カント、ヘーゲルという、同じ区分に分類されながらも全く違う主張の思想家を軸に様々な人が2人の超克を目指す様がわかりやすく描かれている。特にカント、ヘーゲルを解説する際にカント=ラプラス星雲節、ヘーゲル=自然史観といった形でベースを分かりやすく紹介してくれるのはとっかかりが良くてすごく好印象。哲学の歴史シリーズ、いいですね! 2023/07/17
大森黃馨
7
ベルリン大学の創立経緯や理念に感銘を受けるナポレオンとの戦争に大敗したプロイセン王国が物質で失ったものを精神で補うべき国民教育の強化の頂点としての設立また既に存在していた所謂見えない大学の可視化我が日本国も参考にすべき我が国は太平洋戦争の後も何度敗戦すれば気が済むのだ大学とは職につくための経緯の場に非ず独学の徒も含め祖国ないしその精神発展に奉仕する為に勉学するその意識を片隅であってでも良いから意識し持つべし 2023/01/28
akanek
2
シュライエルマハー 言語的・歴史的・身体的差異を消失させないかたちでの、知の対話。所与の自然に関して働きかける理性的行為とその働きかけの所産。未来への関係と現在の充足感。宇宙を直観し感じる心。2016/01/10
ミッツデラックス
1
カント、フィヒテ、シェリング、ヘーゲルの部分だけ読んだ。ドイツ観念論にはとにかく比喩表現が多いこともあり、理解が難しかった。本自体は読みやすかった。2018/03/17